住宅展示場・モデルハウス/住宅展示場・モデルハウスの見方

住宅記者が教える住宅展示場の活用法(下)(3ページ目)

今回は「住宅展示場に行って何を見るのか」ということを紹介。ただ、漠然と見に行っても得るものは少ないからです。今回は具体的な展示場とモデルハウスの事例も例に挙げることで、わかりやすく説明します。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

住宅展示場はハウスメーカーとのお見合いの場

展示場という存在を簡単にたとえると、ハウスメーカーとの「出会いの場」「お見合いの場」といえるかもしれません。建築家や工務店による住まいづくりが、偶然の出会いの要素が強いのに比べ、ハウスメーカー選びというのは、お見合いパーティーのようなものだと、私はずっと感じていました。

出会いの場
住宅展示場はハウスメーカーとの出会いの場。ここから住まいづくりを通じて末永く付き合う相手を選ぶことになる
地域の有力工務店が総合住宅展示場に出展しているケースはよくあることですが、基本的に建築家や工務店にはこのようなモデルハウスを持つようなケースはまれなのです。これもハウスメーカーとの違いの一つです。

数人から数十人の中から、自分のフィーリングに合う人を見つけるという手法は、展示場におけるハウスメーカー選択とどこか似ていると思いませんか。比較検討できるという部分が特に似ていると、私は思っています。

お見合いパーティーですので、モデルハウスは豪華で大きくなるのは仕方がないこと。実際のお見合いパーティーで容姿や年収といったことがまず注目されるのと同じことです。ですが、それだけにとらわれていると失敗しがち。容姿や年収といったわかりやすい魅力だけでなく、さらに重要な性格も重視しないとまずいでしょう。

展示場のモデルハウスでも同じで、内外観の豪華さやキッチン・バスなどの設備といった表面的な魅力だけでなく、そこにどのような工夫や提案が盛り込まれているのかを知ることによって、ハウスメーカーの性格が見えてくるのです。

営業担当者との出会いの場がモデルハウス

もっというと、皆さんに合った営業担当者との出会いの場ともいえるかもしれません。同じ会社の営業担当者でもその提案のスキルやレベルは大きく異なるものなのです。また、スキルや提案以上に、気が合う営業担当者と出会うことも住まいづくりの重要なポイントとなります。

営業担当者と顧客
展示場のモデルハウスを見に行くことは、信頼できる営業マンを探しに行く行為でもある。それが良い住まいを得るための重要なファクターの一つとなる
出会いから商談、着工、引き渡しまでずっと皆さんのパートナーとなるわけですし、引き渡し後もアフターサービスやメンテナンス、リフォームの相談と、長い付き合いになるわけですから、気の合う信頼できる営業担当者との出会いは本当に重要なのです。

だから、様々な展示場、モデルハウスを訪問し、皆さん一人ひとりにあった営業担当者を捜し出すことも皆さんがこれからやるべき大切な仕事。今後、このガイドサイトでは、「良い営業マンの見分け方」といったテーマで記事を書きたいと思います。

冒頭に「住宅展示場に行って何を見るか」と書きましたが、私の答えはハウスメーカーや営業担当者の性格を見るキッカケとしてくださいということ。そうした視点を持っているだけで展示場巡りも有意義になります。そして、それは展示場やモデルハウスだけで完結するものではないことも付け加えておきます。

【関連記事】住宅記者が教える住宅展示場の活用法(上)
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