住宅展示場・モデルハウス/住宅展示場・モデルハウスの見方

住宅記者が教える住宅展示場の活用法(下)(2ページ目)

今回は「住宅展示場に行って何を見るのか」ということを紹介。ただ、漠然と見に行っても得るものは少ないからです。今回は具体的な展示場とモデルハウスの事例も例に挙げることで、わかりやすく説明します。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

リアルサイズのモデルハウスが集合!

現在の住まい建築・購入の主役は、20~40歳代の比較的若い方々だと思います。そうした方々の多くが、土地と建物を両方取得したいと考えているようです。しかし、一般的な展示場のモデルハウスは「建物が現実的でない」といわれ、参考になりづらい側面もありました。

坪40万円台
坪当たり40万円台のモデルハウスを集めた展示場も。それほど大きくない建物を求める人には参考になる提案が盛り込まれているかもしれない
そこで最近は、リアルサイズにこだわった展示場も登場しています。さいたま市にある「リアルハウジングプラザ浦和」などがその一例。ここの展示場は全てのモデルハウスの延べ床面積が「40坪台」で建てられているのが特徴です。

40坪台と行っても建物はそこそこの大きさがありますし、内外装を含めてそれなりに豪華に作られていますが、前述したような私たち消費者にとっての展示場に対する不満の解消に努めるよう、それなりに考えられたモデルハウスといえるのではないでしょうか。

狭小住宅の提案にこだわったモデルハウスも

ハウスメーカー単体でも、様々な工夫が見られるようになりました。ポラスグループでは近年、1区画の敷地に2棟のモデルハウスを建てるという試みを行っています。こうすることによって、狭小敷地における建物の提案をすることができるというわけです。

ポラスのモデルハウス
ポラスグループのモデルハウス。1区画に2棟を建てることで、どちらも狭小住宅としての提案や工夫で満たされている。写真は松戸展示場
西新宿や浦和の展示場、ポラスグループのモデルハウスといったテーマを絞り込んだような事例は、全国的に見ても非常にまれ。ですから、誰にでも手軽に見に行ける場所というわけではありません。

しかしながら、ここまでで皆さんに申し上げたいのは、1カ所の展示場だけでなく様々な展示場に足を運んで、様々な住まいに関する提案を検討していただきたいということです。

展示場見学は住まいづくりのキッカケ

もっというと、展示場だけでなく分譲地やハウスメーカーの持つ各種施設(体験型学習施設や研究所の見学会なども用意されている場合があります)を見に行くというのもお勧めです。こうした施設も利用することで、住まいづくりの経験値や知識が大いに高まっていくものですから。

住宅展示場の見学というのは、住まいづくりのキッカケに過ぎません。その他にもいろいろな手法やステージが用意されているのです。そして様々な経験を積み、知識を蓄えることが良い住まいづくり・購入のためには重要であることが、住宅記者として今回、皆さんにお伝えしたいことなのです。

さて次のページでは、少し視点を変えて展示場の活用法を考えたいと思います。
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