美しい風景に魅せられて、野尻湖とのつきあいは30年以上
美しい山並みを映す長野県野尻湖(写真提供:信濃町役場商工観光課) |
「外国人が、昔から自然をそのままの状態で残して生活しているようです。水道も通ってない家もあって、井戸水を汲みに行くのを楽しんでいる人もいるらしいし、外国人でないと買えない土地があるとも聞いています」とTさん。
Tさんが、そんな野尻湖に最初に出かけたのはもう30年も前の学生時代。別荘を持っていた友人に誘われたのがきっかけ。行ってみると「日本にあんなところがあるとは思わなかった!」と感動するほど、その美しい風景にインパクトを受け、大好きになったそうです。右に写真を掲載しました。私自身、野尻湖には行ったことがないのですが、素晴らしい風景ですね。
祖父母の別荘の近くに、自分たちの別荘を建てました
東京に帰り、その目に焼きついた風景や体験を家族に話したところ、おばあさまが興味を持ち、今度は一緒に野尻湖へ行くことになりました。そこでTさん同様に、野尻湖がすっかり気に入ってしまったおばあさまは即土地を購入、別荘を建て、Tさん一家と野尻湖とのつきあいがスタートしたのです。その頃から毎年、その別荘に行っていたTさんですが、結婚して二人の子どもが誕生。ホテルよりゆっくりくつろげるところが欲しいと、おばあさまの別荘から歩いて数分のところに新たに自分たちの別荘を建設されました。それが10年以上前のことです。
「祖母の別荘は、私たち家族が泊まると少し狭いんです。夫も野尻湖やそこでの生活が気に入っていましたし、自然の成り行きで建てた感じです」とTさん。いろいろなリゾート地があるが、「他の土地は知らないんですよ」と言い切る。
休みは、いつも野尻湖。子どもはホテルに泊まった経験がありませんでした
今では3時間ほどで行けるのですが、当時は高速道路が開通していなかったので、東京・三鷹の自宅から10時間はかかったといいます。「それだけかけてもいいほど、野尻湖は魅力があるんです。毎年、毎回行っても飽きないんですよ」とべた褒めです。
できるだけ自然に触れながら子どもを育てたいと思っていたTさんは、「子どもの学校も、休みが長いところを選んで受験させました」と笑う。夏休みが始まると同時に行って学校が始まるまで野尻湖。11月の試験休みも野尻湖。クリスマスに行って年越しまで野尻湖。
Tさん夫妻は、2年前からアメリカに赴任されていますが、「子どもたちはそれまでホテルに泊まったことがなくて、転勤になった主人と一緒にアメリカに行き、初めてホテルに泊まったんです。そういうのって珍しいかも……」と言いますから、徹底して野尻湖の別荘を活用してきました。
同じところに滞在して、四季を感じることが大事、また子どもが幼稚園、小学校時代は遊ばないとダメというのがTさん流の子育て。「その点、ここは山と湖があるので、いろいろな遊びができました」。湖では所有しているヨットに乗ったり泳いだり。春にはワカサギ釣りもできますし、夏にはトレッキング。冬にはスキーと一年中遊べます。
野尻湖での楽しみ方は、次のページにも続きます。