歴代の王の住まいとなっているバッキンガム宮殿はロンドンのメイン観光スポット。衛兵交代はまるでおもちゃのマーチのようでかわいい! |
イギリスの正式名称は、「United kingdom of Great Britain and Northern Ireland」。長い名前だけど、「グレートブリテンと北部アイルランドの連合国」という意味。イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの地域による連合王国なのです。それぞれの地域によって特色が違いますが、今回はなじみの深いイングランド・ロンドンを中心に紹介しましょう。
夏目漱石もノイローゼ?!
ロンドンの北緯は50度。稚内の北緯が45度なので、さぞや寒い国なのかというとそうでもありません。海流の関係で、冬でも比較的温暖なのですが、日本のように四季がはっきりしないため曇り空の日が続き、傘は常に必需品だそう。この天気のおかげで夏目漱石がノイローゼになったともうわさされるほどですから、いかにどんよりしているのかが想像されます。
「家は城」。街並みを重視する
レンガ造りの建物は、時代ごとに建築様式が異なっている。歴史を感じる街並みだ |
一度でもイギリスを訪問したことがある人なら、街並みの美しさに驚いたかもしれません。レンガ造りで統一された住宅に、手入れの行き届いた庭。まさしく、イギリス人が「住」を大切にしているという思いがひしひしと伝わってきます。
実は、イギリスでは自分の土地であっても簡単に家を建てることができません。それは、統一された街並みをとても大切にし、それを崩さないように維持しているため。ですから、日本のように更地を買って家を建てる人もほとんどいません。たいていは中古住宅を購入して手入れしながら暮らしています。築10年、20年は新しいほう、築50年で普通ぐらい、築100年という家もざら。むしろ、古いほうが価値があるとも思われているほどなのです。
こんなわけで、イギリスで賃貸の部屋探しをするとほとんど同じような形の家ばかりなことに気がつきます。例えば、デタッチド・ハウスと呼ばれる一軒家、セミデタッチド・ハウスと呼ばれる、二棟つながった家、テラスドハウスと呼ばれる、複数棟つながった家、フラットと呼ばれる集合住宅など。日本のように個人個人が好きな家を建てていては街並みの統一感がない!というのがイギリス人の考え方なのです。
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