気になる物件を見つけたら、物件見学を
気になる物件・部屋を見つけたら、必ず下見しましょう。
賃貸のオンシーズンと言われる3月は、物件の情報がめまぐるしく変わります。今日は空室だったのに、明日は決まってしまうこともザラ。かといって、気に入った物件を現地も見ないで申し込んでしまうのは、ちょっと危険です。
でも、仕事が忙しかったり、地方から上京して1日しか時間がない中で不動産会社を訪問し、その日に現地を見て決めるのは部屋探しビギナーにとってはかなり至難の業。
そこで、効率よく部屋探しができるために、チェックポイントを挙げ、セルフチェックできるようにリストを作成しました。現地を見ないで決めることはやはりオススメできません。どうしても、ほんとうにどうしてもダメなとき以外は必ず一度は現地を訪れてください。そして、室内や周辺環境を自分の目で見て確かめてみましょう。
<持ち物>
・筆記用具
・メモ帳かノート
・メジャー
・チェックリスト
・物件情報(不動産会社でもらいます)
・(あれば)方位磁針
・(あれば)デジカメ
室内チェックのとき、手持ちの家具が置けるかどうか、サイズを調べておくとその後がラクです。まず、下見に行く前に主な大きな家具や冷蔵庫などのサイズを測っておき、下見のときにメジャーで測ってみましょう。
物件見学チェックリスト11の項目
1. 日当たりはどうか?必ず明るいうちに物件を見学しましょう。暗くなってからでは、日当たりがわからないだけではなく、照明器具がついていない場合は暗闇で部屋を見ることになりかねません。室内チェックに訪れる時間にもよりますが、日照条件は生活に大きく影響します。物件情報に「南向き」と書いてあっても、南側に大きな建物があれば、陽はさえぎられてしまいます。窓を開けて、ベランダがあればそこから出て、日当たりを確認しましょう。方位磁針があれば、向きを確認しておくとさらにベスト。
また、室内の窓を各所開けて、風通りを確かめておくことです。冬に部屋探しをする場合、夏のことは忘れてしまっているものです。
2. 音の響き具合はどうか?
住み始めてからトラブルになりやすいのが、音の問題です。上下階や隣から聞こえる音がどのくらいなのか、下見の段階ではほとんど分かりません。もし隣の部屋も空室で見学できるようだったら、隣の部屋で携帯を鳴らして音の漏れ具合をチェックしてみるという手があります。
隣の音がとても気になるようなら、申込みはやめたほうがいいでしょう。
3. 室内に壊れているところ、目立つ傷はないか
フローリングの床の傷や、カーペットのシミ、壁紙のはがれなど、目立つ傷がないかを確認しましょう。部屋を借りるときに直してもらえるのかどうかも併せて聞いてみましょう。
特に、壁紙がはがれている場合は冬の結露が原因になっていることもあります。結露の起こりやすい建物は、断熱がしっかりしておらず、冬に寒い思いをすることになります。
4. 押入れ、クローゼットの中、脱衣室、窓際などの壁にカビが発生していないかどうか
湿気のこもりやすい押入れやクローゼットの中、浴室回りなどの壁や床にカビが生えていないかどうかをチェックします。カビの臭いは掃除するだけではなかなか取れないし、カビが生えやすい構造になっているかもしれません。そんなところに布団や洋服を入れておくのは不安ですね。結露が原因でカビが生えることもありますので、壁紙のはがれはないかどうかもあわせてチェックを。
特に、新築のマンションはコンクリートが乾いていないなどの原因で湿気がこもりやすいため、築1~2年の物件は過去にカビが発生しているかもしれません。不自然に壁紙の一部が修繕されている場合は要チェックです。
5. 天井のシミはないかどうか
室内チェックは下ばかり見ていて案外天井には目がいきません。でも、天井にシミがある場合、過去に雨漏りをした可能性が大です。不自然なシミがあれば、その原因を確認しましょう。
6. ドアの開け閉め、建具、窓の具合はどうか
部屋の境のドアやふすま、建具などがスムーズに動くかどうかを確認しましょう。窓や網戸もきちんと閉まるかどうか、実際に動かしてみること。意外と隙間ができていて、しばらく住んでいると動かしづらくなることもあります。
7. コンセントの数は充分かどうか
最近は電化製品をたくさん持っている人も多く、コンセントの数が足りずにタコ足配線にして使用していることもあります。が、許容電流以上で使用すると、ビニールコードが使用電量に耐えられなくなり火事を引き起こすことも。自分が持っている電化製品の数とコンセント数を照らし合わせて確認を。足りない場合には、電気工事をしていいかどうかを確かめるとともに、何アンペアの契約かを聞いておきましょう。一般的には20アンペアです。
8. 収納の多さはどうか
収納がない部屋はたとえ広くても、自分で収納家具を置くことになるので、実際の生活スペースは狭くなります。洋室にはクローゼット、和室には押入れが付いているケースがほとんどですが、その容量(奥行き、高さなど)を確認しておきましょう。
9. 設備はどうか
エアコンやキッチン、シャワー、給湯などの設備の故障は、実際に入居して使用してみないと分からないところ。これらの設備の不具合は大家さんに修理してもらうのが原則ですが、まれに前の住人がおいていった設備という場合もあります。その修理は入居者の負担になるため、不必要なものなら撤去してもらうかどうかを決めておくことです。意外と見落としがちなのが、カーテンレールや網戸、雨戸の有無。あるかどうかの確認をしておきましょう。
入居日にカーテンがついていないと落ち着きません。下見の段階で窓の大きさを測っておくと入居前にカーテンを購入できるのでメモを忘れずに。
10. 携帯電話の電波状況はどうか
最近は、固定の電話を引かず、携帯電話で済ませている人も少なくないよう。であれば、電波の受信状況の確認は必須。建物の影になったり、半地下のような場所だと「バリ3」にならないこともあるので要注意。
11. 防犯は大丈夫か
周辺チェックでも行いますが、防犯チェックは必ずしたいことです。ベランダに出たときに、1階なら前を通る人の目線がどのくらいなのか、2階以上ならベランダの柵の高さなどを確認します。小さな子供がいる場合、ベランダに置かれた室外機などにのぼって落ちてしまうこともあるので、その危険性がないかどうかもチェックします。
布団や洗濯物を干す竿をかけられる仕組みになっているかどうかの確認もしましょう。
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