リビングからエントランスを眺める。白い空間のなかに、オレンジやライムグリーンなどフレッシュなカラーが散りばめられている。床材にはホワイトオーク材を使用。撮影:梅田信幸 写真提供:LiVES
東京は大田区。デザイナーのSさん夫婦は、築27年の中古マンションを購入し、リノベーションをしました。共に29歳という若いご夫婦で、近い将来、子供を待つことも予定していました。いざ、どんな我が家にしようかと考えたときに、漠然と浮かぶ様々な理想。このふわふわとした想いを、形あるものへと落とし込んでいくのが、設計者とのプランの打ち合わせです。では、Sさん夫婦の理想は、どのようにして形になっていったのでしょうか?

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“低層階限定”の中古マンション探し

リノベーションを前提に、中古マンションを探しはじめたSさん夫婦ですが、1つ難解な条件が……。ご主人が高所恐怖症であるため、“低層階限定”で探さなければなりませんでした。本来、日当りが悪いことが多く、テラスからの見晴らしも期待できないため、人気のない階です。しかし、Sさん夫婦が見つけ出した物件は、1階でありながら、高台から道行く人を眺められる開放的なテラスがありました。まさに、Sさん夫婦にとっての掘り出し物。お二人は東京都大田区のこの物件を購入し、さっそく設計者とのプランの打ち合わせを始めました。

まずは自由に発想してみる

まずは、どんな風に暮らしたいかを自由に発想してみるSさん夫婦。様々な希望が浮かんできました。

・広いワンルームがいい
・遊園地のようにポップな、将来の子供部屋が欲しい
・タタミでごろごろしたい(ご主人)
・外を眺めながらお風呂に入りたい(ご主人)
・家でも仕事がしたい(奥様)
・キッチンカウンターで朝食を食べたい(奥様)

「どんな家にしようか?」自分たちの理想の暮らしについて、想いをめぐらす作業はとても楽しい時間。それがもうすぐ実現するのかと思うとワクワクしますが、これこそがリノベーションの醍醐味です。今回のようなファミリーの場合は、ご主人の希望、奥様の希望、そしてまだ見ぬ子供のことも考えてあげたりと、夢はどんどん膨らんでいきますが、それを形あるものにしていくのは設計者の腕の見せ所です。

Sさん夫婦の希望は、設計者と打ち合わせを重ねるごとに、すべての希望を叶えるものへと変化していきました。一体どのよう変化していったのかは、次のページで!