古材を使用した大きなダイニングテーブルに、向かい合って座るHさん夫婦。リノベーションによって、理想のマイホームを2千万円弱で手に入れた。
ご主人が学生時代から10年来暮らしていた馴染み深くお気に入りの街、神奈川県横浜市。Hさん夫婦は結婚を機にこの街に住むことを決意。リノベーションによって、リーズナブルに、今実現したい生活空間を手に入れました

思い出の地の空気感を再現

明るいバルコニーの傍には、ハンモックコーナー。寝室の壁の1部は、外部用の鉄筋格子を使用。
Hさんが新婚旅行で訪れたメキシコ。「外部と内部の境界線がない感じがとても気持ちよかった」とHさんは話していました。この話を設計する際のキーワードとして、家にいながら、屋外の開放感やラフな感じを味わえる。そんな空間をつくりあげていきました。
上の図は、リノベーション後のHさん宅の間取り図です。カーテンで仕切った蚊帳の中のような寝室は、バルコニーからの陽が届く明るい場所に。玄関ドアを入って右の空間はフリースペース。将来の子供部屋の候補として計画されました。
キッチンからリビングを眺める。リビングの天井を低くし、空間にメリハリをつけている。
キッチンとリビングは、ひとつながりの大きな空間。約3mある大きなダイニングテーブルには古材を使用し、その端にはコンロを設けました。公園のバーベキューグリルのような、ざっくりしたラフな雰囲気をつくり出しました。この大きなダイニングテーブルは、奥様が料理をするときの広いワークトップにも変身します。

リビングにはご主人こだわりのレコードを飾る棚。寝室の壁の一部に使用した鉄製格子は、実はHさん自身が見つけてきたもの。このように、Hさん夫婦の趣味や嗜好を織り交ぜながら家づくりは進みました。

将来を見据えた、“今”の我が家

2年前に完成したHさん宅。昨年には子供が生まれ、生活空間は変化していることでしょう。シンプルな空間は、暮らしが変化していくであろう若夫婦仕様。また、遠い将来、実家へ帰るかもしれないというHさん。次なる住まいでのリノベーションを、今から楽しみにしているそうです。「将来を考えつつも、“今”の自分たちを重視して家をつくることの面白さを学んだ」とHさんは言います。

今回Hさんがリノベーションにかけた費用は、物件購入費とリノベーション費(工事費)を合わせて、2千万円弱。決してお金がないからではありません。こだわるところにはお金をかけ、こだわらないところは簡素に済ませる。そのようにすれば、リーズナブルに“今”欲しい空間を手に入れることが可能なのです。豪華な設備のマンションに暮らすことの満足ではなく、自分たちの“今”欲しい空間に暮らすことの満足を求めるひとたちにとって、リノベーションは合理的な家を手に入れる方法の1つでしょう。

次のページからは、Hさん夫婦がリーズナブルに理想の家を手に入れることができた秘訣をお話しします。