インフルエンザの迅速診断
迅速キットは目視で判断 |
インフルエンザの治療薬
インフルエンザの治療薬といえばタミフル |
インフルエンザ治療薬・リレンザは吸入薬
リレンザは吸入します。 |
遅れて診断されたインフルエンザは放置する?
発熱で脱水症状を起こさないよう、適度な水分補給も大切。吸収しやすいイオン水を活用するのも有効です
抗ウイルス剤のタミフルとリレンザは病期を短縮する事が判明していますが、数日程度の短縮です。発熱してから時間が経って熱が下がり始めてからインフルエンザと診断された場合は、病期の短縮があまり大きなメリットになりません。タミフルやリレンザを投与せず、自然に治すことになります。
熱が高いからと解熱剤を飲むのはお薦めしません。解熱剤を飲むことで、病期を長くしてしまうという報告があるからです。大人の例でも小児のように脳症を起こした報告もあります。
発熱により発汗して脱水傾向となるので水分補給はしっかりと取りましょう。しかしアルコールはダメです。飲酒による利尿作用で、結果的に脱水傾向が助長されてしまうのでお薦めしません。入浴については症状が悪化するという明らかな報告はありません。解熱してからならば大きな問題はないでしょう。
鶏卵から作られるインフルエンザワクチン
卵がないとワクチンは作れません! |
元々インフルエンザウイルスは鳥のウイルスです。これまでに世界的に流行したウイルスは人に対しては毒性が強くて、一方、鳥に対しては毒性が低いという特徴があります。もし、鶏卵にも害を及ぼすウイルスが発生し、このワクチンを作らなければならなくなった場合は大変です。
鶏に対して大流行が起こってしまうので、鶏卵自体の入手が困難になりますし、そもそも鶏卵に対しての毒性を弱めないとウイルスの培養ができなくなってしまうからです。鳥インフルエンザから新型インフルエンザが出現した場合は、弱毒化のために時間がかかる可能性があります。
鶏卵を用いないワクチンの生産が模索されていますが、まだ確立したワクチン生産の方法はできていません。注射ではなくて、点鼻という投与方法も外国では検討されています。いずれにしても、もしも新型インフルエンザが流行した場合、流行の第一波の期間中には、新型インフルエンザワクチンは間に合いません。
新型インフルエンザは多くの人の命にも関わる可能性もある怖い病気なのです。人の移動を制限することによって初期の拡大を予防するという考えも重要です。