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「もったいないリフォーム」3つの失敗談(3ページ目)

できるだけリフォーム予算を抑えようとして、いろいろ費用を削った結果、後々後悔してしまうケースもよくある話です。リフォームで後悔しないための、チェックポイントなどをご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

失敗談3:約20万円の損! システムキッチンのオプションで「もったいない」

システムキッチン
住宅設備は頻繁に交換できないからこそ、実物に触って、そしてじっくりと検討したいものです。
Cさんはシステムキッチンのリフォームをすることにしました。リフォーム業者に勧められ、デザインと使いやすさ、そして価格のバランスが取れたシステムキッチン本体を選びました。オプションについては一度工事したら、そう簡単には新しいキッチン本体に入れ替えられないことを考慮し、使いやすそうなオプションについてはできるだけ取り入れるようにしました。

リフォームが完了して数ヶ月、Cさんは愕然としました。便利そうだからという理由で導入した電動昇降機能付き収納が、全く使われていないのです。Cさんの奥さんに訳を尋ねると、高い位置にあるので使いづらいというのです。

背が低い奥さんのために電動昇降機能を選んだのに、高くて使いづらいというのは意外に思えましたが、出し入れの際に毎回昇降させる必要があることと、奥さんにとっては目線より上に食器・調理器具が置いてあることで、落下した時のことを考えるとついつい使わなくなったというのです。

もちろんメーカーでは落下防止や、使いやすさなどに配慮して作られているのですが、「使う方にとって利用しやすいか」は実際に触ってみないとわかりません。この他にも、実際には使いこなせていないオプション類がいくつかあり、そのオプション導入費用の合計は、なんと20万円にもなります。Cさんは奥さんを喜ばせようとしたリフォームで、なんだか「もったいない」気持ちになってしまいました。

ショールームで必ず体感して使いやすさを知る!

お金のかかるリフォームですから、使ってみて不便だからと言って、そう簡単に住宅設備を入れ替えることはできません。だから、使いやすそうという理由だけで、オプションを安易に選ぶのは避けたいものです。可能な限り、実際に使用する本人がショールームなどで実際の本体に触れて利用感を確かめて、使用頻度や必要性を検討すべきなのです。

通常、住宅設備のオプションはオーダーメイドになるので、後付けはできません。後付けできるオプションも最近では用意されていますが、既存本体と追加オプション部分で一体感がなかったり、取り付けサイズに制約があったりする場合があります。くれぐれもオプションを選ぶ時は、気が大きくなりすぎないよう、また消極的にも考えすぎないように、バランスのよい計画が肝心です。

計画の早合点は失敗につながる

今回ご紹介した事例に共通することは、どれも予算を抑えたつもりが、重要なチェックポイントを見落とし、結局後から追加支出が必要になっています。リフォームを計画するときは、とにかく慌てないことです。慌てていると、工事打ち合わせも急がなくてはならず、重要なアドバイスを聞き落としてしまうこともありますし、メンテナンスのタイミングを見落としてしまうこともあります。

現在リフォームを検討中の方は、その部分だけを見つめるのではなく、住まい全体を見渡して、それぞれのリフォーム時期や、生活スタイルの変化などと照らし合わせ計画するようにしましょう。それが「もったいない」を防ぐ、一番の安全策です。

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