日本人の死因の2/3近くが生活習慣病
自分には無縁と思っている人は要注意。生活習慣病は身近な病気なのです |
日本人の死因の1~3位は癌、心疾患、脳血管疾患であり、日本人の2/3近くが生活習慣病に関連した原因で亡くなっているとも言われています。
メタボリックシンドロームは生活習慣病の1つですが、とくに内臓脂肪蓄積に伴うインスリン抵抗性(簡単に言いますと「インスリンの効きにくさ」)が関与する共通の基盤があって、動脈硬化の危険因子である糖尿病や高脂血症、高血圧などが重複して存在する状態を指します。
糖尿病、高脂血症、高血圧、肥満などの生活習慣病は、脳卒中や虚血性心疾患(心筋梗塞等)、その他重症の病気を引き起こす原因となるのですが、その病気そのものによる自覚症状は乏しく、日常生活に大きな支障を来たさないため、治療がなされず放置されることが多いのが問題です。
厚生労働省発表の「平成19年 国民健康・栄養調査の概要」によると、糖尿病が強く疑われる人は約890万人、糖尿病の可能性が否定できない人は約1,320万人、これらを合わせると約2,210万人と推定されており、増加の一途をたどっているのが現状です(参考:平成14年度はそれぞれ約740万人、約880万人、合わせて約1,620人)。
また、40~74歳でみると、男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる者又は予備群と考えられる者だと報告されています。
そこで、生活習慣病有病者・予備軍を25%削減することを目標に、昨年4月から、特定健康検査・特定保健指導(通称・メタボ健診)が始まったわけです。この健診の特徴は、メタボリックシンドロームの概念を導入し、予防を重視したことにあります。
次に、生活習慣病の原因についても確認しておきましょう。