ED(勃起不全、勃起障害)の改善に、現在、最も一般的で効果的な方法は、ED治療薬を服用することです。特に、緊張やストレスなどによる「心因性ED」によく効くので、ED治療の第一選択になっているほどです。

服用した人の約7割が効果を実感するといわれるED治療薬ですが、その評判とは裏腹に、薬そのものに対する誤解も多いようです。その最たるものが、精力剤や回春剤、媚薬などとの混同です。

ED治療薬はあくまでも、勃起を助ける作用のある薬です。効果が発揮されるためには性的な刺激が必要です。飲むだけで、勃ちっぱなしになるわけではありません。

自然と同じ状態で勃起させるはたらき

ED治療薬を飲むと、それだけで、放っておいても陰茎が勃起してくると期待している人は少なくありません。残念ながら、これは大きな誤解です。

ED治療薬は陰茎を無理やり勃起させるのではなく、勃起を阻害する(邪魔する)体内酵素を弱めることで勃起を助け、持続させる薬だからです。

陰茎が勃起するかどうかは、脳が性的に興奮するかどうかにかかっています。ですから、性的な興奮がないのに、陰茎が勝手に勃起してしまうことはありません。

ED治療薬を使えば、パートナーと過ごす時間や親密な触れ合い、陰茎に対する刺激などによって、脳が性的に興奮し、ふつうに勃起を促します。射精が終われば、勃起も治まります。こうした一連の流れが自然に行えることはED治療薬の大きな利点です。

「強力な精力剤」という誤解 

勃起を助けるのがED治療薬の役目。決して興奮剤ではありません

勃起を助けるのがED治療薬の役目。決して興奮剤ではありません

前項で説明したように、ED治療薬のはたらきは、化学的な作用で勃起の機能を正常化させることにあります。ところが「ED治療薬=勃起力の改善=強力な精力剤」という連想による誤解は根強いようです。

ガイドのクリニックでも「ED治療薬を飲むとムラムラしてくるのか」「飲んだとたん、自分の意思に関係なく、勃起するのか」「薬が効いている間は勃起したままになるのか」などと聞かれることがありますが、そのようなことはありません。

精力剤とは、滋養強壮や疲労回復、血流促進などを目的としたもので、正式な医薬品から健康食品までを幅広く含みます。回春剤や媚薬に至っては、薬学的な裏付けが確認されているものはほとんどなく、むしろ、願望を込めた「都市伝説」に近いでしょう。

ですから、ED治療薬に、精力剤としての効果を望むのは見当違いといえます。無論、飲んだからといって、急にセックスがしたくなったり、絶倫といわれるような精力が得られたりするわけではありません。

性欲低下を補うわけではない 

ED治療薬は、セックスをする気持ちは十分あるのに、満足な勃起を得られない人の勃起を助けるために使うものです。「最近、性欲そのものが低下してきた」という人が飲んでも、意味がありません。気持ちを奮い立たせるための薬ではないからです。

ED治療薬が効果を発揮するためには、本人が性的に興奮することが絶対条件です。ですから、たとえ服用していても、その効果が持続している間に性的興奮がもたらされなければ、勃起は起きません。

逆に、効果の持続時間内であれば、無理のない範囲で複数回のセックスに挑むことも可能です。そうしたことも「ED治療薬=精力剤」という誤解の元になっているかもしれません。

ED治療薬服用時に複数回のセックスが可能かどうかには個人差があります。しかし、いくら薬の力を借りるといっても、最終的な決め手になるのは、その人の体力でしょう。

生活習慣病予防にもなるED予防策 

ED治療薬の効果を高めるのに大切な日ごろの心がけ

ED治療薬の効果を高めるのに大切な日ごろの心がけ

基礎体力の維持と並んで大切なのは、日ごろの食事や運動、休養などに気を遣うことです。EDは一種の血管障害ですから、これらへの気遣いは、生活習慣病予防にもつながります。

食生活では、栄養バランスを考えて、食べ過ぎないようにすることが大切。特に、動物性脂肪の取りすぎには要注意です。

運動面では、強すぎない有酸素運動を汗ばむ程度の時間、続けることが必要です。速めのウォーキングやごく軽いジョギング、長距離をゆっくり泳ぐくらいの水泳が効果的です。

心や体に緊張感を与える精神的なストレスは性欲や性的刺激を減退させる大敵。自然と親しむ機会を設けたり、熱中できる趣味に打ち込んだり、適度な気分転換を図ったりして、心や体を休ませるようにしましょう。

こうした日ごろの心がけは、シアリス、バイアグラ、レビトラなどのED治療薬の効果を一層高めることにもつながるはずです。

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