医薬品には、医療機関で診察を受けたときに医者から処方される「医療用医薬品」と、一般の薬局・薬店で販売される「一般用医薬品」とがあります。

新薬と同じ有効成分を含み、同等の効果・効能が得られるジェネリック医薬品

新薬と同じ有効成分を含み、同等の効果・効能が得られるジェネリック医薬品

医療用医薬品は新しく開発・販売される「先発医薬品」(新薬)と、先発医薬品の特許が切れた後に他の医薬品メーカーが製造・販売する「後発医薬品」とに分かれています。この後発医薬品のことを「ジェネリック(一般的な)医薬品」といいます。

ジェネリック医薬品は「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、同等の効能や効果が得られる」と厚生労働省に認められたものです。

では、シアリス、バイアグラ、レビトラなどのED治療薬にも、ジェネリック医薬品はあるのでしょうか。

先発医薬品より3~5割安い医薬品も

一般に、先発医薬品が世に出るためには10~20年程度の長い年月と数百億円単位の莫大な費用がかかります。それらのコストは薬の価格に含まれています。

しかし、ジェネリック医薬品は開発期間やコストを大幅に抑えられるため、価格を先発医薬品よりも3~5割程度安く設定することができます。薬の有効性や安全性は先発医薬品で確認されているからです。

この価格面でのメリットは、慢性的な病気で長期間使用しなければならない薬の場合、薬代の大幅な削減につながります。実際、すでに、高血圧、糖尿病、脂質異常症など、主に生活習慣病の分野で広く普及しています。

特許期間終了に狙いを定めて製造・販売

ジェネリック医薬品の普及は、利用者一人ひとりの自己負担ばかりでなく、国の財政や健康保険組合の負担などの軽減、国民医療費の抑制につながる利点もあります。

ただし、長い期間と大きな費用をかけて新薬を開発した先発医薬品メーカーを保護するため、その新薬を独占的に販売できる特許期間が設けられています。通常、20~25年です。一般的に、ジェネリック医薬品メーカーはその特許期間終了にタイミングを合わせて、独自製品の製造・販売をします。

ED治療薬の世界では、国内で流通している3種類のうち、最初に特許期間が切れたバイアグラのジェネリック医薬品がわが国でも2014年5月に発売されました。

同じ有効成分を同量含んでいるとはいえ、厳密にいえばジェネリック医薬品は先発医薬品メーカーの出す純正品(真正品)とは別物となります。そしてもちろん、インターネットサイトを介した通販で流通している偽造品の類でもありません。

「安全性」や「信頼性」はどう判断するか 

医師に相談し、自分にとってベストな処方を考えよう

医師に相談し、自分にとってベストな処方を考えよう

すでに触れたように、厚労省は医療費抑制のためにジェネリック医薬品を推奨しています。しかし、その思いとは裏腹に、ジェネリック医薬品全体の普及は諸外国に比べてまだ遅れているのが現状です。

これは「多少高くても本家の純正品を好む」という日本人の気質のようなものが関係しているから、ともいえるでしょう。「長く処方しているから安全性の面で信用できる」という理由で、ジェネリック医薬品ではなく従来の先発医薬品を処方し続ける医師もいます。

ED治療薬は、純正品もジェネリック医薬品も自由診療の薬です。つまり、保険が利きません。ですから、純正品とジェネリック医薬品との価格差は、生活習慣病の薬に比べればわずかなものです。

その価格差を最優先してジェネリック医薬品を選ぶのか、医薬品として最も大切な安全性や信頼性に重きを置いて先発医薬品を使うのか、患者さんにとっては選択肢が増えることになります。

ED治療薬に限らず、純正品であれ、ジェネリック医薬品であれ、自分にとってどのような処方がベストなのかを考え、医師とよく相談して決めることが大切です。


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