うつ病/冬季うつ病・五月病・気分変調症・その他のうつ状態

気分変調症 いつも気持ちが冴えない

気持ちの落ち込み具合がうつ病ほど深刻でなくても、日常的に冴えない気持ちが続いている場合、その人の社会生活で現れている支障の程度によっては気分変調症に該当する場合があります。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

気分変調症とは?
気分変調症では冴えない気持ちが続いている事が普段の自分の状態になってしまっています
普段明るかった人が口数少なく冴えない表情でいたら、気持ちが落ち込んでいる事に周りの人も気付きやすいものですが、もしもそれが普段の状態であったら、そういう人だと他人も自分も見なし易いでしょう。

冴えない気持ちが続いている内に、家族との仲が悪化してしまう、うまく仕事がこなせなくなってしまうなど、日常生活で大きな問題が生じている場合は心の病気の可能性があります。今回は、冴えない気持ちが慢性的に続いてしまう気分変調症についてお話したいと思います。


気分変調症の特徴

気分変調症では慢性的な冴えない気持ちと共に以下のような症状が見られます。
  • 食欲の変化(食欲不振または過食)
  • 睡眠の変化(不眠または過眠)
  • 疲れやすい
  • 自分に自信が持てない 
  • 集中力の低下
  • 決断を下すのが困難
  • 絶望感を覚える

気分変調症のこうした症状はうつ病に類似していますが、症状自体はうつ病ほど深刻なものではありません。これらの症状が慢性的に(少なくとも2年以上、若年者では1年以上)続いていて、言わば、本人の気質のようになっている事が気分変調症の特徴です。 次に、気分変調症の経過と問題点を述べます。


気分変調症の経過と問題点
 

気分変調症では冴えない気持ちでいるのが普段の状態になっているので、本人は心の病的状態に気付き難いです。気分変調症が始まるのは10代、20代の若い年齢が多いのですが、家庭や仕事で問題が顕在化して、精神科や神経科を受診するまでに10年以上経過してしまう事がしばしばあります。

気分変調症の経過中にうつ病、躁うつ病など他の心の病気が発症する事は少なくありません。また、冴えない気持ちを晴らす手段を求める事がアルコールなどの薬物依存につながる事があります。

気分変調症の特徴である慢性的な冴えない気持ちは病的であるとは言え、本人の気質に近い面があるので、気分変調症の抑うつ症状はうつ病より軽度であるにも関わらず、治療はうつ病と比較してより難しくなってしまう傾向があります。気分変調症の治療はうつ病と同様に抗うつ薬などによる薬物療法と心理療法が行われます。

気分変調症は決して稀な病気ではなく、人口の3~5%に見られます。もしも、いつも気持ちが冴えず、物事に集中するのに困難を感じている時は日常生活で現れている支障の程度によっては気分変調症が当てはまる場合がありますのでご用心下さい。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます