気分が暗くなり、物事に興味を持てなくなる“うつ病”はあらゆる年齢層に起こる可能性があります
気分が暗くなり、物事に興味を持てなくなる“うつ病”はあらゆる年齢層に起こる可能性があります
人間、年をとると、不調がいろいろ出てきます。若いときとくらべると、力はなくなるし、内臓の調子も今ひとつです。精神的にも体のおとろえと共に活力が低下しやすく、「もう年だから」と自分も周囲も受け取りがちだと思います。しかし、活力の低下の原因が“うつ病”という場合もあります。今回はこの老年期うつ病についてお話いたします。


あらゆる年代に起こる可能性があるうつ病

うつ病は年代を問いません。若い人にも働き盛りの人にも老年期のかたにも起こります。老年期のうつ病と他の年代のうつ病との間に本質的な違いはありませんが、加齢の影響や老年期に特有な環境面、心理的要因のために、うつ病の病像が複雑化することが少なくありません。

一般に、うつ病の問題点として、その危険性が過少評価されがち、うつの初発が見過ごされやすいことがあげられます。特に、老年期では、うつ的な症状も「もう年だから」と周りが受け取ってしまい、重症化するまで放って置かれることも少なくありません。次に、老年期うつ病が疑われる症状を挙げてみます。


年のせいではなく、うつかもしれないサイン

老年期のうつ病では気分の落ち込みが表面的には目立たず、以下のような症状が目立つ場合があります。
  • そわそわ落ち着きがなく、じっとしていられない
  • 体の不調(痛み、しびれ、胃や胸部の不快感など)をしつこく訴える
  • 家族に不平・不満を頻回にこぼす
  • ガンなどの悪い病気にかかっているのではないかと過剰に心配する
  • 「とんでもないことをしてしまった」、「周りから見張られている」といった妄想傾向がある
うつになると家族に対して怒鳴ったり、あれをしてこれをしてと要求が多くなり、ご家族が当惑してしまう事があるかもしれません。また、うつに伴う活動性の低下が会話時の反応のにぶさとして現れ、認知症のように見えるときもあります。

老年期のうつ病は一般的なうつ病と同じく抗うつ薬で症状はよくなります。老年期は配偶者の死、病気にかかるなど、うつ病のきっかけになりうることが多く、「うつ」には危険な時期ですが、「うつ病?」という発想が頭の隅にないと「うつ」を見逃しやすいと思います。どうか、うつにはご用心ください。
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