水虫の種類と症状
水虫、水虫と一口にいいますが、水虫には数通りのタイプがあるのをご存知でしたか?主なものが『趾間(しかん)型』、『小水疱型』です。この二つで90%以上を占めます。両方同時になる場合もあるので注意が必要です。残りの特殊な型に『爪白癬』、『角質増殖型』というタイプがあります。
■趾間(しかん)型
足の水虫は見るからに痒そうです! |
部位として一番できやすい場所は足指の間の狭い薬指と小指の間です。痒みがあるので、指の間を見ると、発赤があったり、ただれたり、皮がむけたりしています。
■小水疱型
水虫は指の間と考えがちですが、この型では足全体に水疱ができます。他の病気とまぎらわしいのがこの型です。趾間型と同時になる事もあります。角質が厚い部分にできると痒みをあまり感じないとことがあります。
■爪白癬
爪が厚くなって変色したら爪水虫かも! |
■角質増殖型
水虫が慢性化した場合に足裏全体が厚く固くなってくる型です。水虫になったばかりの人がこの型になる事はありません。爪白癬と同様に専門家の元で長期の治療が必要です。
水虫のようで水虫ではない病気
水虫になると必ずカユい症状が出ると思いがちですが、皮膚科で『水虫なのですが…』と来て診察する症状の1/3は、水虫以外の病気といわれています。逆にカユくないから水虫でないとは言えません。足の角質が厚い踵(かかと)などでは、白癬(はくせん)菌が繁殖している場所とカユさを感じる神経まで距離があるのでカユみを伴わない事もあります。カユいかどうかは、白癬菌の増殖の早さと局所の皮膚の状態で決まりますので、水虫かどうかの診断は自分では難しいのです。水虫ではないのに水虫と勘違いしそうな病気を3つ挙げましょう。
■汗疱(かんぽう)
汗疱(かんぽう)は『あせも』の一種です。 |
汗疱(かんぽう)という病気があります。聞きなれない病気かもしれませんが、小水疱型の水虫と紛らわしくて夏になりやすいのが特徴です。この病気は足の『あせも』と考えて下さい。あせもが出来やすい汗っかきの人がなりやすい病気です。
この病気は水虫ではないので、水虫の薬はまったく無効です。足の汗が減る秋になると自然に治る傾向があります。
■接触性皮膚炎
素足でサンダルを履くと直接サンダルと触れる部分、例えば足の親指と足の人差し指に発疹や発赤ができる事があります。接触性皮膚炎というものですが、これも水虫と紛らわしい病気の一つです。
■掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
掌蹠膿疱症という病気も水疱が出来る病気ですが、季節と無関係なので、水虫と間違いやすい病気です。因みに掌蹠膿疱症の“掌”という字は手のひら、“蹠”は足裏を意味します。手のひらと足裏の両方に水疱ができます。
手の症状が軽くて足裏だけに水疱ができると、水疱型の水虫と勘違いしやすくなってしまいます。掌蹠膿疱症は原因として金属アレルギー説やビオチン不足説などがありますが、治癒がなかなか難しい病気です。
⇒水虫の診断法と治療法 >>
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