狭心症の症状
運動時の胸痛にはご用心を。狭心症が潜んでいるかもしれません
- 胸が重い感じ、あるいは単に不快な感じ
- 胸ではなく、首がぴりぴりと痛む
- 二の腕の内側が痛む
- そもそも痛みという自覚症状がない
夜中・明け方の胸痛はリスクが高い? 特に注意し、医師の診察を受けるようにしましょう
よく似た症状の別の病気もあるので、これらの症状があれば早目に循環器内科医か内科医、かかりつけ医の診察を受けるのがよいでしょう。
心筋梗塞の症状
強い胸痛・長引く胸痛は心筋梗塞の疑いが。すぐに病院へ行きましょう
胸の痛みも20~30分以上と長く続き、冷や汗や動悸を伴ったり、意識を失ったりして、そのまま死亡することもあります。急いで救急病院・救急外来へ行って下さい。
まれに、心筋梗塞になってもなお胸の痛みがないことがあります。胸の痛みがなくても、動悸や息切れ、呼吸困難、失神その他の異常な症状が出た場合は、迷わず病院を受診しましょう。
狭心症の検査
心電図検査では体の力を抜いて。その方がきれいで情報豊富な心電図が得られます
「トレッドミル」という自転車のような器械で運動しながら心電図を取る検査では、異常を発見しやすくなりますが、重症の狭心症の場合はこの検査によって心筋梗塞を起こすリスクもあるので、注意が必要です。
「ラジオアイソトープ(RI)」という検査では、虚血、つまり心臓の酸欠がおよそどこにあるかを調べることができます。しかし冠動脈のどの枝がどうなっているかの正確な診断を確定するためには、冠動脈を直接写真で見なくてはなりません。
MDCT検査は横になっているだけで痛みもなく短時間で終わるため快適で有用です
最近は「MDCT」という新型CTの検査で、冠動脈を1mm前後の細い枝まできれいに見ることができます。苦痛がほとんどなく5~10分ほどで終わるため、患者さんにも喜ばれている検査法です。このMDCTのおかげでより多くの患者さんが冠動脈疾患を早期発見・早期治療できるようになりました。
これらの他、「心エコー図」「ドップラー検査」なども重要な検査。心臓の状態やパワー、すでに心筋梗塞でやられた部位や酸欠で苦しい部位を見つけたり、他の心疾患がないかどうかを、安全に苦痛なく調べることができます。
心筋梗塞の検査
血液検査で心筋マーカーを調べれば心筋梗塞かどうかはっきりします
「心電図」では異常がより明確に出やすく、「血液検査」による心筋マーカー(CK-MBやトロポニンなどの酵素)も役立ちます。「心エコー図」も梗塞後の心臓の状態がよく判る重要検査です。
強い症状や基本検査での異常所見があった場合はすぐに「心カテーテル検査(冠動脈造影)」に進み、冠動脈の閉塞や高度に狭くなっていることが確認された場合は、そのままカテーテルを用いた治療に進められます。
冠動脈造影のデータが取れているため、必要があればバイパス手術へと速やかに進むこともできます。
狭心症・心筋梗塞の検査費用
真打登場! 心カテーテル検査と冠動脈造影による正確な検査で、迅速な治療が実現
- 心エコー……9千円
- MDCT……3万5千円
- 日帰りの心カテーテル検査……11万円
患者さんの実際の負担額は、上記費用の3割。老人の場合は1割負担です。
■参考サイト
心臓外科手術情報WEBの虚血性心疾患のページ