動脈性の鼻血は医師の措置が必要
全く止まる気配がない鼻血には、要注意! |
通常の鼻血は毛細血管からの出血なので、出血量もそれほど多くはありません。しかし稀に、動脈から出血する事があります。この場合は数分経っても止まりません。鼻にティッシュや綿を入れてもすぐに真っ赤になってしまいます。
動脈性の鼻血は高血圧の方で起きやすいとされています。実は耳鼻科領域の救急患者で多いのが、鼻血が止まらないと行って運ばれてくる人たちなのです。病院で止血措置をしても止まらない場合は、手術をする事もあります。経験した事がないような大量の鼻血の場合は、救急車を呼んで耳鼻科を受診しましょう。
鼻血を繰り返す
出血量はともかく鼻血を繰り返す場合があります。この場合は動脈性ではなくて通常は静脈性の出血なので救急性はありません。1週間に3、4回出血するような場合は耳鼻科を受診して出血部位を確認しましょう。花粉症の時期の鼻血
花粉症の人は花粉症の時期は鼻の粘膜から出血しやすくなっています。鼻づまりがあって鼻をかむとわずかに出血する場合は心配はいりません。
血液の病気と鼻血
鼻血が止まらないのは不安になるものですが、鼻血の原因が重大な血液疾患という可能性はあるでしょうか? 血液のガンに相当する白血病の場合、血小板が減少することがあります。この場合は 確かに出血しやすくなりますが、鼻血よりも日常生活で手足をぶつけた時に痣ができやすくなって気がつく可能性の方が高いと思います。また、赤血球の減少による 貧血、免疫低下によって起きる感染症による発熱などの他の症状で気がつく可能性が高いです。他の症状が全くないのに、鼻血に重大な病気が潜んでいることは多くありませんので、その点は心配しすぎなくて大丈夫です。
風疹後の鼻血に注意!
風疹は 予防接種で予防可能な疾患ですが、ワクチンの接種率はあまり高くありません。また、ワクチン接種しても時間が経つと免疫力が落ちて感染することがありま す。感染しても発疹と発熱が数日続いて治ってしまいます。風疹に対する免疫反応が働くと血小板の産生が一時的に落ちてしまう事があります。この場合の鼻血 は血小板減少に伴う可能性があります。風疹後に鼻血なって場合は念のために受診して血小板数を確認しましょう。血小板が非常に減少していた場合は治療が必要な場合があります。
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