検査と歯石取りはセット?
最近では歯石を取る前に必ず検査を行なうことが多くなってきた |
歯石を取り終わった後も、再び検査が行なわれたりします。これは治療の効果や歯肉の反応などを、歯石を取る前の検査結果と比較するためです。そしてその後の治療の方針などに利用します。このため歯石を取る前、取った後の検査はよく行なわれています。
歯肉の検査はどんなことするの?
最近では検査結果を文書で渡してくれる病院も増えています。歯肉の検査内容は次のようなことがよく行なわれます。■歯周ポケット測定
歯と歯肉の境界部にある歯周ポケットと呼ばれる溝の深さを、専用の器具(先の細い棒状の器具)を挿入して測定します。標準的には1~2ミリ程度で、一般に深さが深い程、歯周病が進行していると考えられます。4ミリ以上で要注意。6ミリ以上は、かなり進行していると考えられます。
■出血の有無
歯肉から自然に出血しているかを調べるのではなく、歯周ポケットに器具を挿入した際に出血するかを調べます。数字に○印が付けられたりします。健康な歯肉は、出血はなく、痛みもあまり感じません。歯周ポケット内部の炎症がある歯肉の場所のみ出血します。
■歯の動揺
歯のぐらつきの程度を調べます。0から3などの数字で表されます。数字が大きくなるほど、歯が動いていると判断されます。0が健康な状態、3でかなり歯周病が進行した状態の歯の動きと考えられます。
■口腔清掃状態
歯周病や虫歯の原因となるプラークがどれだけ歯に付着しているかを調べます。染め出しの液を歯に塗ったりしてから、軽く口をすすぎ、歯と歯肉の境目の部分に付着しているプラークの場所を記録します。色が残った部分がプラークが残っている部分です。
ときどき検査の段階で痛みを感じたり出血が起こったりすることがあります。しかし決して検査でわざと歯肉を傷つけるようなことは行なわれません。検査で痛みや出血が起こるのは歯周病の炎症が、すでに起こっている場合です。
検査をすればレントゲンは必要ない?
歯肉の検査をすればいろいろな情報がわかります。場合によってはレントゲンが必要ないこともあります。しかし歯周病は歯の周りの骨を溶かす病気です。目で見ることの出来ない歯肉の奥にある歯と骨の状態を確認するために一番確実な方法として、レントゲンで確認することが一般的です。レントゲンでは目で見えない、顎の骨の状態(どの程度歯周病で骨が溶かされているか)や、虫歯、以前治療した根の先端部分に膿が溜まっていたりするなど、が発見されることがあります。いずれも痛みが出る前にレントゲンで発見できることがあり、早期治療に役立ちます。