歯周病/歯周病(歯槽膿漏)の予防法

歯周病の予防法

歯周病予防のためには、漫然と歯磨きするより、歯茎の「ウィークポイント」を重点的に磨いた方が効果的です。効果的に歯周病を予防するための、役立つ磨き方やケア方法をまとめました。

丸山 和弘

執筆者:丸山 和弘

歯科医 / 歯の健康ガイド

皆さんは自分の口の中で、歯周病が進行しやすい場所をご存知ですか? 歯周病はただ漫然と歯磨きしてもなかなか予防できません。歯周病になりやすそうな自分だけの「ウィークポイント」を探して、そこを重点的に予防していく方が効率的です。

自分だけのウィークポイントを探せ!

フロス
自分のウィークポイントは、より念入りに!
以下のような状態は、歯周病が進行しやすいウィークポイントと考えられます。

・歯と歯の間
歯と歯の間は、歯並びが綺麗であっても歯周病になりやすい要注意ポイントです。

・歯並びの最後方
奥歯の最後方は、親知らずがあればトラブルの原因になるので、意識して磨くようにしましょう。

・歯並びが凸凹した部分
歯並びが乱れている部分の歯と歯の間は、虫歯だけでなく歯周病に対してのリスクが高くなります。

・歯に物が挟まりやすい部分
歯と歯の隙間が「緩い」状態だと、食べ物などが歯に挟まりやすくなります。物が挟まった状態は歯周病が急速に進行するため、毎日必ず取り除きましょう。

・以前腫れたことがある場所
歯周病は腫れを繰り返すことが多いため、一度腫れてしばらくしてから治った経験がある場所は、要注意ポイントです。

実際に歯周病は、歯と歯の間から起こるのが多く見られます。前歯は歯の厚さが薄いので表と裏側から歯ブラシを当てれば、歯の間の汚れも取れやすいですが、奥歯は歯の厚さが厚く表や裏からだけでは毛先が届きにくいのも一つの原因だと思います。

30代を過ぎて、歯茎が少し下がってきたようであれば、歯間ブラシを使用して歯と歯の間に汚れを溜めないようにしましょう。また極端に歯の間が狭いような場所は、デンタルフロスなどを使用すると綺麗になります。

オススメは定期健診!

パノラマレントゲン
レントゲンで見ると歯周病の進行がわかりやすい
歯周病予防で最も効果的なのは病院などでの定期健診です。次のようなことは歯周病予防に役立ちます。

・咬み合わせ調整
咬み合わせ不良は、自分では気がつきにくく、発見が遅れがちです。咬み合わせ不良は、自然に歯が削れたり、移動したりとごく僅かな変化が蓄積して起こります。歯に負担が加わると、歯周病の進行を加速的に悪化させる原因となります。

・歯石取り
歯周病はできるだけ早い段階で歯石を取る方が、治療時の痛みや出血が少なくて済みます。歯石を取りすぎても歯が削れるような心配は必要ありません。

・レントゲンチェック
歯周病かどうかの最終判断は、レントゲンを見て、歯の周囲の骨が溶けてなくなっているかが大きな判断材料になります。レントゲンは、歯周病の発見や進行を把握するのに役立ちます。

・歯磨きチェック
自分では毎日きちんと磨いているつもりでも、磨き残しとなっている場所が意外と見つかるものです。早めに気づくことは歯周病の予防につながります。

定期健診は歯周病を予防するための切り札と言っても過言ではありません。病院を上手に利用しながら、自分の歯は自分で守るようにしましょう。

「口臭・オーラルケア」
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