まぶたの痛みや腫れが特徴的なものもらい。指で押すと傷むこともあります
霰粒腫(さんりゅうしゅ)・化膿性霰粒腫(かのうせいさんりゅうしゅ)・麦粒腫(ばくりゅうしゅ)のそれぞれに分けて、いわゆる「ものもらい」の主な症状について説明します。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)の症状
霰粒腫の症状についてはバリエーションが多いので、あくまで一般論。ものもらいはほとんどがこれであると考えてください。■霰粒腫の痛み
初期にまぶたの一部に軽い痛みがあり、発症に気づく場合が多い。押さなくても痛い場合と、押すと痛い場合がある。まったく痛みがない場合もある。その後もたいていの場合、痛みはひどくはならない。まったく痛みがなくなる場合もあれば、押すと痛いという程度の痛みが残る場合もある。
■霰粒腫の腫れ
初期にはぼやっと腫れているのが主体で、ころころとしたしこりがない場合が多いが、小さなしこりが最初に発生する場合もある。しこりは丸かったり、マイボーム腺の形通りに縦長であったりする。しこりが小さい状態で停止してずっと続いてくれるとよいが、どんどん大きくなってまぶたを開けるのがやっとという状態になってしまうこともある。
■霰粒腫の皮膚の状態
初期にはまぶたの一部がやや赤くなることが多いが、最初からまったく色が変わらないことも多い。上まぶた、下まぶたに関係なくできる。よく見ると、マイボーム腺開口部が白くぷつっとなっていることがある。ここが油の詰まったところ。その後、普通の色になってくれることもあれば、赤みがどんどん強くなってくることもある。皮膚がどんどん薄くなって、破れて皮膚がじくじくして中身が出てくることもある。また、まぶたの裏の結膜を通して白い中身が見えることも。そこから中身の白いもの(油がメイン)が勝手に出てきて、朝起きたら大量の眼やにになっていた、というようなこともある。
化膿性霰粒腫(かのうせいさんりゅうしゅ)の症状
■化膿性霰粒腫の痛み霰粒腫に比べ、初期に感染による強い痛みと腫れがあるのが特徴。
■化膿性霰粒腫の腫れ
霰粒腫同様、初期にはぼやっと腫れているのが主体。しこりが発生し、まぶたを開けるのがやっとというほど腫れてしまうこともある。
■化膿性霰粒腫の皮膚の状態
霰粒腫同様の経過をたどる。初期にはまぶたの一部がやや赤くなることが多いが、最初からまったく色が変わらないことも多い。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)の症状
■麦粒腫の痛み初期には軽い痛みがあり、その後治まる。
■麦粒腫の腫れ
初期には軽い腫れがあり、その後治まる。
■麦粒腫の皮膚の状態
よく見ると、まつ毛の毛根部に白い膿の点があることが多い。