健康診断や検診の意義と位置づけ
忙しい毎日の中で、健康診断や検診は、いつどこで受けるのかというような「受ける」ことへ意識が向きがちです。しかし最も重要なのは、その「結果」をどう活用するかということです |
しかし言うまでもなく、検査は受けることではなく、あとの結果をどう活用するかが本当に重要なところです。苦労して受けた検査結果が放置されてしまっては、検査を受けた甲斐がないというものです。また、その一方で、検査結果に一喜一憂し、必要以上に悩んでしまう方もおられるようですが、こちらも少し問題です。
健康診断や検診の意義や位置づけは、以下の3つに集約できます。
1)「疑わしきは罰する」が検査の基本姿勢である
早期発見を主眼としている以上、診断医が少しでも気になった異常については、その病的な意義は別として検査結果に記載することが多いと思います。
まず大丈夫と思える異常とは言えないようなわずかな異常についても、念のために記載しますし、場合によっては、3ヶ月後や半年後に再検査という指示を出すこともあります。検査結果を見るときには、このことを念頭に置いていただくと良いと思います。
2)経過を見ることで、検査の情報は倍増する
がん検診や人間ドックは、色々なところで自由に受けることができます。しかし、検診結果は、以前のものと比べることでその情報は倍増します。
ネットにあふれる情報に左右されすぎて、毎年異なった場所で受けられることは、あまり得策ではありません。「ここ!」と思った医療機関や健診センターを選ばれたら、そこで数年間は継続して受けられることをおすすめします。
3)次なる行動につなげる
そして、何より、健康診断や検診の結果をみて、次なる行動につなげていただくことが、最も重要です。何らかの異常がある場合には「医療機関を受診してください」や「3ヶ月後に再検査を受けて下さい」など、必ず診断医の指示が出ているはずですので、それらに従って、速やかに次なる行動につなげて下さい。
このような点に注意しつつ、多くの時間やお金を使って得られた情報を、是非、あなたの健康のためにお役立ていただければと思います。
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つづいては、健康診断・検診の種類です。