睡眠/眠気のコントロール法

寝すぎる自分をやめる究極スキル&アイテム(3ページ目)

あ~っ、また2度寝してしまった! そんな後悔の日々は、過去のことにしてしまいましょう。気合で起きるのではなく、システムでスッキリ目覚める方法を、ご提案します。2008年を新しい人生の第1歩に!

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

体内時計の遅れを取り戻せ!

人の体の中には、地球の1日のリズムに合わせて生きていけるように、昼に活動して夜には眠る生体リズムを刻む体内時計があります。

しかし、24時間眠らない社会となった現代では、この体内時計が壊れて起こる不眠症が急増しています。

中でも、睡眠の時間帯が遅いほうにずれる「睡眠相後退症候群」は、朝起きられないので、社会生活に不都合が起こります。

このタイプの不眠症の治療には、光を使って体内時計を調整します。これが 高照度光療法 です。早朝に強い光を浴びると体内時計が進むので、朝はスッキリ目覚めが早く、夜は早い時刻に眠くなります。

逆に、夕方から夜にかけて強い光を浴びると、「宵っ張りの朝寝坊」になってしまいます。夜、コンビニへ小さな子どもを連れてくるお母さんは、チョット考え直して下さいね。

医療機関で行う 高照度光療法 は、自然に目が覚める時刻の2~3時間前に、強制的に起こして、2時間ほど行います。光源は、天井や壁に埋め込まれた多くの蛍光灯ですが、最近では自宅で行うための小型なものもあります。


強力な光で体内時計をリセット

目覚まし時計のアラーム音だけで起こされるよりも、だんだん明るくなる光で起こされたほうが、自然に目覚めて気持ち良い朝を迎えられます。

お金をかけずに、光の作用でスッキリ起きたいのなら、布団を東側の窓の近くに敷きましょう。眠るときにカーテンを少し開けておいて、朝日が顔に当たるようにしておきます。

晴れの日であれば、十分な光を浴びることができます。西郷式起床術で布団を出たら、窓を開けて深呼吸するのも効果的です。

天候が悪い季節や、防犯上、カーテンを開けられないときには、自宅でできる高照度光療法装置を使いましょう。体内時計に作用する、2,500~10,000ルクス以上の強い光は、普通の家庭用照明器具では出せないので、専用のライトが必要です。

電気スタンド型装置やサンバイザー方式のものが、市販されています。「コスモブライト」「ブライトライト」「ライトバイザー」などの商品があります。

方法は簡単。枕もとに、高照度光療法装置を置いて眠ります。朝、目が覚めたらスイッチを入れて、装置の光を浴びます。目をつぶっていても効果はありますが、1分間に数秒以上は光源を見つめて下さい。次第に睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が減って、体が活動を始めるでしょう。

高照度光療法は、秋から冬になると食欲が増して眠たくなる 季節性うつ病 や、高齢者・認知症患者の睡眠障害にも効果があります。


最初のページで 携帯電話の活用法 を、2ページ目で 西郷式起床術 を、最後のページで 高照度光療法 をご紹介しました。

年末の大掃除のついでに、自分の短所も、スッキリと捨ててしまいましょう! 今回ご紹介した3つの方法を使えば、年末年始の間に、朝に強い人に生まれ変われるはずですよ。

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