文章:川内 潤(All About「介護」旧ガイド)

心配
仕事をしながら心配で仕方がない

「日中独居」の現実

今、訪問入浴の現場スタッフとして働かせていただき、在宅介護の実情を目の当たりにして、非常に驚いたことの一つに、ご家族のお仕事のため、介護が必要な方が日中お一人で生活されている「日中独居」の方が思った以上に多いことです。

「日中独居」のAさんは、認知症のため以前は自宅から出て行ってしまって徘徊されている方でした。玄関の鍵をしても手足が動く方なので、開錠して出かけてしまいます。時にはお風呂場にある高い窓から外に出てしまうということもあったそうです。入浴に伺うと、外に出てらっしゃってびっくりさせられる、ということが何度かありました。そこでご家族は、玄関は外から施錠できるようにして、Aさんの徘徊を防いでいました。

ただ、そうすると外からの刺激がなくなってしまい、ベッドに横になってテレビを見るという生活が続き、みるみるウチに認知症が進行して、入浴直後でも「何しに来たの?」などとおっしゃることが多くなりました。最近では、入浴への拒否が激しくなってきました。また、体の痛みも強くなって同じ体制でベッドに横になっていることが多くなったためか、小さな床ずれができ始めているのです。ちょっと前まで自分で外に出てしまうほど元気だった方が、寝たきり生活となろうとしている現状を目の当たりにすると、なんともいえない気持ちになります。