介護/介護の基礎知識・原因となる病気・怪我

今から知っておきたい介護のABC 徘徊は突然やってくる(2ページ目)

ある日、突然始まるかもしれない徘徊。知らないうちに始まっていたボケが、徘徊というカタチで明らかになることも。経験者から対策をお伺いしました。

執筆者:西川 敦子

地域ネットワークで対応する


もしも徘徊が実際に始まったら、どうすればよいか尋ねてみました。

「いつも身につけている持ち物に、連絡先を書いておいてください。義母には、裏に名前と電話番号を彫ったペンダントをつけさせていました。もともと私のものだったのですが、『あら、それ素敵ね』と言うので、はたと思いつき、細工を施したうえでプレゼントしたんです。靴など、目立つところに大きく書くと嫌がりますから、本人が気にしなくてすむようなものがよいですね」

いざというとき、役立つのが、全国にある徘徊高齢者の「SOSネットワーク」。警察や行政、自治会など地域ぐるみで連携。行方不明になった場合は、保護や捜索に力を貸してくれるシステムです。

「神奈川県寒川町・茅ヶ崎市の『徘徊老人のためのSOSネットワーク』では、いなくなっても身元がすぐわかるよう、事前登録を受け付けています。こうした地域の支援はぜひ利用したいですね」

自分の住む地域で、どんな支援をおこなっているか、役所の高齢福祉課や、社会福祉協議会、在宅支援センターなどに尋ねてみるとよいでしょう。

「徘徊や痴呆は、思い切ってオープンにするのが一番。体裁が悪いからと、隠しているとますます負担が大きくなってしまいます。ご近所や兄弟姉妹に協力をお願いするなど、味方をたくさん増やしておきましょう」と佐藤さん。

そのときになって頼りになるのは、周囲のネットワーク。ひとりで問題を抱え込まないよう、今のうちに、サポートしてくれる人々を探しておくようにするとよいですね。
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