インフルエンザ/新型インフルエンザの症状・対策

新型インフルエンザの基礎知識(2ページ目)

厚労省は新型インフルエンザ対策のガイドライン(案)を専門家会議に提出したようです(2007年1月19日)。そのガイドラインの中身も含め、新型インフルエンザとその対策について、ご紹介いたします。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド


新型インフルエンザ対策指針案について

平成18年1月19日に厚生労働省から「新型インフルエンザ対策指針(ガイドライン)」の案が公表されました。

特に、皆様に関係する項目として次に紹介しますが、国・自治体レベルの対策から、企業・職場のレベル、そして個人・家庭までと3段階で構成されています。

■国・自治体レベルの対策
・感染者を隔離、家族などに投薬
・地域封鎖など封じ込め策を感染者発症後72時間以内に決定
・医療機関に「発熱外来」を設置

■企業・職場レベルの対策
・新型インフルエンザ流行時の事業運営体制の検討
・必要に応じた事業の縮小、従業員の自宅待機
・重要でない会議の中止・延期、電話・テレビ会議の活用
・感染国にいる従業員や家族の退避、海外出張の是非を検討

■個人・家庭レベルの対策
・うがい・手洗いの励行
・食料・水などの備蓄(2週間分)
・外出を極力控える

実際に、人口移動の多い首都圏で発生した場合、隔離や封じ込め策などは、なかなか難しいと考えられます。また、企業レベルの対策では、家での仕事などを考えると、インターネットでのコミュニケーションが必須になりますね。


個人でできる予防が大事

ガイドラインにもありますように、新型インフルエンザも、通常のインフルエンザ同様の予防が重要になります。

うがい・手洗いにより、ウイルスの侵入を防ぐようにしましょう。また、のどを潤すだけでも効果があります。予防に関して、うがいや生活改善だけでなく、予防注射や、薬での予防もあります。詳しくは、以前の記事「お薬の基礎知識Part12 インフルエンザについて」をご覧ください。


これまで大流行したスペイン風邪や香港風邪などは、夏に小流行が見られて、冬に大流行するという傾向があったようです。

今年(平成19年)は、年初から養鶏所での鳥インフルエンザの報告が続いております。インフルエンザは夏でもかかります。今年は、特に冬だけでなく夏も気を抜かずに、インフルエンザ予防をくださいね。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。
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【参考リンク先】
鳥及び新型インフルエンザに関する我が国の支援策>外務省
インフルエンザ様疾患迅速把握システム>国立感染症研究所 感染症情報センター
インフルエンザQ&A>日本医師会
インフルエンザ情報サービス>中外製薬(企画)朝日エル(製作)
インフルエンザ予防接種について>筑波記念病院
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