胃がんを追い抜いた肺がん

胃がんを追い抜いた肺がん
日本は、もともと、胃がんでなくなる方が多い国でした。しかし、この15年近くの間で、急速に増えつつあるのが肺がんで、今では、男性のがんによる死因第1位になっています。
我が国では、もともとがんの中では、とくに胃がんで亡くなる方が非常に多い国でした。これは、日本の伝統的な食事が、保存食を多く用いるために、比較的塩分が多かったためではないか、とも言われています。

また、胃カメラの発達やがん検診の普及によって、早期に発見される胃がんが増えたことや、手術方法や術後の抗がん剤治療の進歩などにより、胃がんが完治する例が増えてきたことも大きな理由でしょう。

これは、これですばらしいことですが、その一方で、急速に増えつつあり、今や、男性のがんによる死因第1位になってしまったものがあります。それが、今回のテーマである肺がんです。

今回は、肺がんで見られることが多い初期症状について、お話したいと思います。

なぜ、肺がんが増えてきたのか? 喫煙率との関係

なぜ、肺がんが増えてきたのか?
かつては、胃がんが多かった日本で、なぜ、肺がんが増えてきたのでしょうか?その理由として考えられるのが、やはり、タバコの問題です。
もともと胃がんが多かった日本。なぜ、肺がんが急速に増えてきたのでしょうか? その原因として、高い喫煙率が考えられています。

JTの統計によると、現在の日本人男性の喫煙率は、約40%です。これは、これで先進国の中でも上位にランクする高さなのですが、今から約40年ほど前には、驚くべき事に、80%を超えていました。

タバコを吸っても、すぐに肺がんになるわけではありませんが、長期にわたって喫煙行動を続けることががんの発生に密接に関わっていると考えられています。近年ではいわゆる「軽いタバコ」に変えることで健康管理をしているつもりの人もいるようですが、残念ながらあまり効果は期待できません。詳しくは「1mgなら安全? 意外と知らない軽いタバコのがんリスク」をご覧下さい。

近年では、肺がんのみならず、肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者さんも増えつつありますが、これらは、やはり、この数十年間の高い喫煙率が原因であると言えるでしょう。

次のページでは、肺がんの初期症状と早期発見についてもご説明します。