癌(がん)/主治医との関係づくり・セカンドオピニオン

忙しそうな主治医に話を聞くコツ(2ページ目)

がんの治療のために入院しても、ご家族が主治医に会える機会は、あまりありません。忙しい主治医をどのようにキャッチし、短時間で多くの情報を得るためにはどうすればよいのかというコツをご説明します。

狭間 研至

執筆者:狭間 研至

医師 / 癌ガイド

検査や治療の段落も見ておこう

検査や治療の段落
がんの治療や検査には、段落があります。その段落ごとにお話をするタイミングがあります。
手術、抗がん剤、放射線治療などの効果は、医師も患者さんも一刻も早く知りたいと思っています。

ただ、その効果を判定するためには、たとえば、手術の後であれば、病理検査といって、切除された腫瘍を顕微鏡で見る検査の結果が出るまでには通常1週間ほどかかります。

また、抗がん剤による治療も、1週間や2週間単位のものを2回、3回と行うメニューの物もありますから、これらの結果が確定するためには、場合によっては月単位の期間がかかります。

放射線治療についても、体への影響も考えて、毎日少しずつ、20回とか30回に分けて照射するので、これも時間がかかります。

この治療の間には、なかなかご説明できる機会は出てきません。また、医師が患者さんの病状についてお話をすることは非常に大きな意味を持つので、推測や想像で申し上げることは慎んでいることも事実です。

ただ、医師も患者さんやご家族のご心配を痛感していますので、「抗がん剤の治療が終わって、その後のCTの結果が出たら、一度、ご説明しますね」といった風に、事前にご説明していることも多いです。

これらのタイミングがくるまでは、じっくりと治療に専念することも大切です。でも、「それまでに、どうしても聞きたいことが出てきた!」ということは、しばしばあるものです。

そういった時には、どうすれば良いのでしょうか?


看護師さんを通じて、面談予約を取る

看護師さんに面談を予約してもらう
医師との面談予約は、看護師さんを通じて行うとスムースに行くことが多いです。
主治医とは、朝、夕に少し顔を見る程度でも、入院中に担当してくださる看護師さんとは、頻繁に顔を合わせると思います。

朝の検温から始まって、検査への付き添い、食事の世話など、入院中の強い味方となるのが看護師さんです。

この看護師さんに、「一度、先生に話を聞いてみたいんだけど。」とお願いすると、看護師さんは、医師に「○○さんが、先生との面談を希望されています。」という風に伝えてくれます。

がんに関わる話は、立ち話でちょっと、というわけには行きませんから、面談室を用意することも必要になりますから、それらの段取りをすませた上で、医師は、看護師さんに「じゃぁ、今週の金曜日の夕方、どうか聞いてみて、」と伝えます。

医師は、週末も、朝は一応病院に顔を出していることもありますから、場合によっては、土日の面談も可能なことがあります。

一度、看護師さんに相談してみると、意外にすんなりと、忙しそうにしている主治医の話とじっくり話をする機会はできると思いますよ。

【関連リンク】
がんの治療はどういった感じで進むのでしょうか。
治療の第一歩! がんの検査と診断を知ろう(All About がん・がん予防)

がんの告知を受けた後には……
もし明日、「がん」と告知されたら?(All About がん・がん予防)


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