アレルギー/ハウスダスト・シックハウス症候群

あなたの身のまわりは大丈夫? シックハウスシンドローム(2ページ目)

環境省がまとめた意識調査では、7割の人が身近な化学物質に対して不安を感じているそうです。「化学物質過敏症」について勉強して、身のまわりをもう一度よく調べてみましょう。

執筆者:赤堀 一仁

ここまでお話ししてきて注意しなければいけないのは、環境変化に伴う全ての体調の変化がシックハウスシンドロームであると決め付けてしまう事です。

もし体調の変化があるような事がありましたら、変化の様子をよく観察してその様子を記録しておく事をお勧めします。
該当する部屋などに長時間いた時に症状がでて、それ以外ではなんともないでしょうか。それは何回も同じ結果になるでしょうか。先にお話してあるような改善策も試してみてください。

そして、状態が悪くなっていくような事がある場合にはその記録を持って医療機関に相談に行かれればいいと考えます。疲労による一時的な症状の場合には、生活環境に慣れてくる事で次第に鎮まってくる事が多いからです。
医療機関では専門の先生が化学物質によるものかどうか判断していただけます。

大事な事は、化学物質による過敏症反応もあるという事を皆さんに知ってもらう事。そして、そうした可能性を知った上で、まわりの環境と自分の体調変化を客観的に判断し、もしもの時に対処できればよかったと思っています。
新生活のスタートが順調に進んでいく事ができればいいですね。

最近では研究も盛んになり、その成果が取り上げられてニュースにもなっていますので追加しておきます。

これまで浄水や消臭などの環境浄化作用が木炭より優れているとされる竹炭ですが、シックハウス症候群の原因となる化学物質を取り除くのに効果があることが解かりました。竹炭は多くの微細な穴を持ち、物質を吸着する力が強いと考えられているようです。
新潟薬科大の研究グループによると、わずか0.5gの竹炭が厚生労働省の指針値の数十~数百倍あった化学物質の濃度を、二十四時間後までには検出されないぐらいの濃度にまで減少させる事が解かりました。
こうした研究を受けて山梨県都留市の建設会社は、この研究グループと協力して竹やヒノキなどの炭粉末を板状に固めた内装材「炭ボード」を開発したそうです。

<関連サイト>
・ All About Japan 「住まいを考える」Close Up!
シックハウス症候群
・ シックハウスを考える会Top(シックハウスを考える会
・ 第345回日本皮膚科学会大阪地方会review (中谷皮フ科
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