プレート法。とてもシンプルで容易、そして効果のあるダイエットです。 |
ヘルシー食でも山盛りでは太りますね。ところが世界中のファストフードやレストランでポーションがどんどん大きくなっています。人口の1/3がBMI 30以上の肥満に悩むアメリカでは、過去20年間にポーションサイズが2~5倍にもなっていた背景があります。
マクドナルドのビッグマックがいつ誕生したのかご存知ないでしょうが、あれは1968年のことだったと思います。当時アメリカにいた大食いの私は感激した記憶があります。
でも、あの頃から肥満大国が始まったのです。
The Diet Plate(R)でポーション・コントロール
アメリカへ行った人は誰でもビッグサイズの食べ物に驚きます。伝統的な食文化の希薄なアメリカでは、適切なポーションの基準を失ってしまったのかも知れません。多くのアメリカ人は何がヘルシーな食物かを判断できますが、食事のバランスとポーションには問題がありそうです。そこでカナダ・カルガリー大学の「内分泌と代謝」の研究者が、シンプルな絵皿を用いるポーション・コントロールで減量できるかどうかを調べました。[Archives of Internal Medicine.Vol.167 No.12,June 25,2007]
使われたダイエットプレートはThe Diet Plateのもので、お皿に炭水化物食品、タンパク質、チーズ、ソースなどに区分した線が入っています。この区分を守れば男性用の皿で800kcal、女性用の皿で650kcalぐらいになるようになっています。
ところでお皿を区分して栄養素のバランスを取り、お皿の大きさで摂取カロリーを制限するやり方は以前からありました。もともとはスエーデンで考案されて、アメリカでもアイダホ州の栄養士がこの方法で患者のQOLを高めたことから「アイダホ・プレート・メソッド」として普及しました。
詳しいことは拙著『美食をあきらめないで。糖尿病新レシピ』に書いてありますからご覧ください。
BMI 30以上の2型糖尿病者130人、平均年齢56歳(男・女、インスリン治療55人)を2群に分けて、一方にはこのダイエットプレートを使ってもらい、もう一方には従来通りの栄養士による栄養指導を行いました。
>>その結果は次のページで考えます。>>