食べすぎだけが原因ではない?!
じわじわと進行する「2型糖尿病」
食べ過ぎたから糖尿病になった!? 原因はそんなにシンプルではありません |
最初は「耐糖能」と呼ばれるものが低下していきますが、本格的に2型が発症するまでは、インスリンを作るベータ細胞の機能がゆっくりと減少していき、インスリンの効き方もゆっくり低下していきます。ベータ細胞の機能低下とインスリンの作用が鈍くなることの、どちらが先に起こっているのかはまだ分かっていませんが、通常は同時進行と考えられています。個人差が大きいようです。
2型は発症後もインスリンを作るベータ細胞の機能低下は止まらず、そのままだとじわじわ進み続けてしまうので、若年・中年で発症した人はいずれインスリンが必要になってしまいます。2型糖尿病は進行する病気なのです。
2型も遺伝と環境に病因がありますが、発症の最大の因子はよく言われる通り、肥満です。諸悪の根源が内臓脂肪と運動不足です。
代々糖尿病が多く、肥満になりやすい環境下にいるといわれるアリゾナ州のピマ族は、30~64歳の50%が2型糖尿病、予備軍を含めると65%にもなります。
肥満だと遊離脂肪酸が血液中に増えて肝臓での糖新生を増やし、筋肉でのブドウ糖の取り入れと消費の障害になってしまいます。また、インスリンを作るベータ細胞の中に中性脂肪を蓄えさせてしまうので、インスリン分泌も妨害されてしまいます。さらに脂肪組織は巨大な内分泌器官でもあるので、インスリンの作用を邪魔する悪玉物質を放出します。それに肥満だと交感神経が活発になりやすいので、筋肉での血流量を減ってしまって、ブドウ糖の供給にも悪影響を与えるのです。
セルフコントロールできる部分はしっかりと
2型糖尿病の危険因子
2型糖尿病の危険因子をまとめると、以下のとおりです。いかがですか? 2型糖尿病と宣告されると「食べ過ぎがたたった……」と落ち込んでしまう人が多いようですが、2型の罹病率の高い日本人として生まれたことはもちろん、年齢や家族歴など、自分の力ではどうしようもないことが多いのも、残念ながら事実なのです。
とは言え要因は少しでも減らして、うまくコントロールしたいですね。自分でできる体重管理とフィットネス・エクササイズがいかに大切かを合点!してください。
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