糖尿病で海外旅行を躊躇している人、必見
|
河合勝幸 著 監修/朝倉俊成講談社 1,400円(税別) ISBN 4-06-213191-9 |
糖尿病で海外旅行を躊躇している人ために、心強い本を出版しました。
サブタイトルが「準備万端、楽しく!美味(おい)しく!安全に!」となっているように、糖尿病のある人が知っていると心強い海外旅行のノウハウが満載です。著者は当ページの糖尿病ガイド、実は他ならぬこの私。内容は目次をご覧頂ければ一目瞭然ですが、各項目を徹底的にClose Up!しています。
たとえば、皆さんが知っているインスリンや経口薬の名前が外国では全然通用しないことをご存知でしたか?同じ製薬会社の同一のインスリン製剤が、まったく別の名前で薬局に並んでいますよ。処方せん(英文)さえ用意しておけば旅行者だって薬局でインスリンが購入できます。ただし、日本にはあるけれど諸外国では入手できない製品もたくさんあります。かなり複雑で流動的です。
でも、本書を持って行けばインスリンや経口薬を紛失したり盗難に遭ったりしても、問題なく解決できるはず。本の帯(おび)に「糖尿病を道連れに、臆することなく、いざ旅に出よ!」と勇ましい文句が並んでいますが、これが私の本心です。
この本のウリは何でしょうか?日本を代表する出版社の強力なスタッフの力で、私のキャリアが生かせたことでしょうね。なんといっても、日本人をほとんど見かけなかった40年前からパリで仕事をしてましたし、今だってバルセローナのサグラダ・ファミリア教会の真ん前に自宅があるので、時々大掃除に帰るくらいですから旅の話はお手のものです。かなり専門的な項目もありますが、当事者なら分かるはず。ぜひ、ご愛読を。
糖尿病のある人の海外旅行術 目次
序章 糖尿病を道連れに、臆することなく、いざ旅に出よ!第1章 旅の準備目的地の事前調査
糖尿病証明
医療チームとの打ち合わせ
処方薬の注意
海外旅行保険のすすめ
第2章 荷物の用意
糖尿病関連の医薬品・医療器具の機内持ち込みについて
スーツケースの名札と中身の注意
スナックの用意
糖尿病サバイバルキット
ファースト・エイド・キット
皮膚を過敏にする薬品
マンマの美味vs.男の料理
救いの神はチーズ
第3章 旅の乗り物別注意
飛行機内での座席の選び方と手荷物の棚の場所
飛行機内での行動
船の旅
自動車の旅
ドライバーズライセンスと糖尿病
食事時はドライブ距離の稼ぎ時
第4章 インスリンと海外旅行
インスリンは病院でなくても買える
インスリンの変更
インスリンの購入
イーライリリー社 インスリン製剤 国別ネーミング表
ノボノルディスク社 インスリン製剤 国別ネーミング表
握手・キス・抱擁
インスリンの保管と使用日数
インスリンの品質確認
注射器
インスリンの特性
インスリンの種類
インスリンとタイムゾーン
海の向こうは、いま何時?
どのくらいの時差があると問題か?
マルチショットと炭水化物管理食がベスト
タイムゾーンを横切るときのインスリン注射と食事の調整
インスリンポンプは空の旅に最適
インスリンポンプ・ユーザーへのアドバイス
インスリンポンプを外すときのアドバイス
インスリン感受性因数
新しいインスリンポンプが届いたら
人格を問われる針の捨て方
第5章 経口剤と海外旅行
薬の飲み忘れ
食事プランがとても大切です
携帯食品を忘れずに
医師からの英文の照会文、処方書を忘れずに
糖尿病経口薬と低血糖
経口薬とタイムゾーン
制限速度とカロリー制限
愛車よ、レストランの灯だ!
第6章 病気の予防と対策
下痢にご用心
靴ずれ
足のトラブルをチェック
霜焼け対策
日焼け防止対策
シックデイ対策
ケトアシドーシス(酸血症)
キャンセルの仕方
グルカゴンキット
メディカルIDアクセサリー
「B」のつく調理法がおすすめ
第7章 旅行中の食事とエクササイズ
炭水化物管理食
インスリンと炭水化物
お客様は神様、遠慮する必要はない
チップはスマートに
休業日、営業時間、量に注意
注文してからの待ち時間
朝食に対する考え方にあらわれるお国柄
パリの胃袋へ感傷旅行
ヘルシーメニューの選び方
おすすめメニュー
避けたほうがよいメニュー
ありがたいのは意外にもファーストフード
外食と体調の記録をとっておく
夜食
アルコール
ワインの選び方
エクササイズ
食後にカフェ・ラッテはタブー
気になるマナー、思いやるマナー
第8章 トラブル対策
盗難対策
番犬も盗まれる!?
リスク回避
2倍量を分散して持つ
サバイバル8か国語会話
『糖尿病のある人の海外旅行術』(Amazonへのリンク)
関連ガイド記事自画自賛『美食をあきらめないで -糖尿病新レシピ-』 [AllAbout 糖尿病]