【曇り日は要注意】

塗るビタミンCで美白が期待できないことは先ほど説明しました。でも、美白を実現するために、肌のメラノサイトのメラニン産生を刺激しない生活は可能です。つまり紫外線を浴びないということなのですが、今のところ、それ以外に美白の確実な方法はありません。

例えば、内勤の職種の人は、紫外線が強い時間帯の9:00~17:00には紫外線を浴びずにすむので、結果的にメラニン産生を刺激しない美白生活を送っていることになります。
しかし、気を付けないといけないのは曇りの日です。暖かさを運ぶ赤外線は光の波長が長いので、雲を通過しにくいですが、それに対して、日焼けの原因となる紫外線は波長が短いために雲を通過します。曇りの日といって油断すると日焼けをすることになります。

紫外線以外にメラニン産生を刺激するのは物理的な刺激です。
ナイロンたわしなどで、皮膚を強く擦ると物理的な刺激がメラノサイトを刺激して、皮膚の色が黒くなることがあります。

【飲んだビタミンCはメラノサイトに到達します】

ビタミンCは、消化管や肝臓で代謝を受けずに血液中に到達して体内を循環します。皮膚の毛細血管から線維芽細胞が作った細胞外マトリックスに出て行きます。
親水性なので細胞膜にある水が交通するための部分を通ってメラノサイトの細胞内部に入ります。

ビタミンCはメラノサイト内でのチロジン(アミノ酸)からメラニンを産生する系を抑制します。ただしこのためには、ビタミンCが、メラニン細胞のメラニン産生を局所で抑制するだけの濃度に達している事(濃度依存)、一定時間作用が持続する事(時間依存)の二つを満たさなくてはいけません。

時間依存性を満たすにはビタミンCの飲み方に工夫が必要です。

皮膚周期は28日です。ビタミンC誘導体と同様に、ビタミンCを飲み出してから最低4週間しないと効果判定はできません。

【化粧品中のビタミンCの役割】

化粧品中の通常のビタミンCは、ヒトのメラノサイトに到達しないため、美白効果は期待できそうにありません。では、まったく無駄なのでしょうか?

ビタミンC自体は、非常に酸化されやすい性質です。化粧品中の成分の中で、ビタミンCがまず酸化されるという意味では、それ以外の成分は酸化を受けにくくなるということが言えます。つまりビタミンCは、配合された化粧品の酸化防止剤として働くのです。ですから、美白効果は期待できませんが、化粧品に含まれているということ自体、無駄とはいえません。
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