大腿骨頚部骨折の予防は可能?
お薬、装具、運動
大腿骨頚部骨折の予防は可能? |
また、骨粗鬆症の飲み薬は大腿骨頚部骨折の発生率を低下させるといわれています。さらに、ヒッププロテクターという股関節を保護するような装具もありますが、これも大腿骨頚部骨折の予防に役立つと考えられています。
*以上のデータはMinds 日本整形外科学会編診療GLより引用
長い目で見るともちろん若いころからの骨粗鬆症対策も大事です。特にダイエットのしすぎ、運動しない生活習慣は骨を脆くしますので、バランスの良い食事、運動は常に気をつけましょうね。
骨折の治療は?
手術になることが多い骨折
大腿骨頚部骨折は様々な理由から、特にずれが大きい場合は、そのままほっておくと、骨がくっつきにくく治りづらい骨折です。また、繰り返しになリますが、ご高齢の方が受傷されることが多いので、痛くてベットで動けないままでいると、全身の体力、筋力が落ちてしまい、寝たきりになってしまう危険性が非常に高い骨折です。ですから、もともと立って歩いていた方でしたら、できるなら早めに手術して、立って歩く訓練を始めることが、治療の最優先課題になります。ちなみに、ガイドの私見で余談になりますが、高齢の方で手術しないで(できないで)ベット上にいると、2週間以内くらいに肺炎などの合併症をおこしてしまう印象があります。
手術の内容は、細かく言うと骨のどこの部分で折れたかによって違います。ボルトで骨をつなぐ手術になることもありますし、血流の悪い部分で折れてしまってずれが大きい場合は、人工骨頭という金属のもので折れた骨そのものをいれかえる手術を行います(イメージ的には虫歯の部分をとってしまって差し歯にするようなものです)。
ただ、とにかく大事なのは、できるだけ早く痛みを楽にして、歩く訓練をしてもらい、もとの生活に戻ってもらうことです。ですから、手術の次の日から立って、できれば歩いていただく訓練をすることも珍しくないのです。
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寝たきりと言うと、特に若い方はあまり実感がわかないかもしれませんが、女性の方が平均寿命が長い現在、パートナーがいたとしても、女性のほうが一人暮らしになる可能性が高いですよね。健康で立って歩けるということは非常に重要だと思いますので、こういった話は、知識だけでも知っておいて損はないと思います。
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