<CONTENTS>
寝たきりの大きな原因
脳血管障害、骨粗鬆症・骨折
寝たきりの主な原因(2001年国民生活の動向より) |
寝たきりになる原因の病気を棒グラフにまとめてみました。第1位は脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)で全体の38.7%なのですが、なんと第2位が骨粗しょう症・骨折で全体の13.2%を占めます。ちなみに第3位は痴呆で7%、第5位が老衰で4.6%です。
寝たきりになるというとなんとなく、「お年をとってきて、だんだん体が弱ってきてそのままおきあがれなくなって・・・」のようなイメージが強い様ですが、この統計を見てもわかるように、実は半数以上が脳の血管の病気か、骨がもろくなったり折れたりすることがきっかけでなるのです。
女性は男性の3倍!寝たきりの大きな原因
大腿骨頚部骨折
さて、脳血管障害は高血圧、動脈硬化など、血管の老化をひきおこす疾患がベースにあっておこり(脳梗塞、心筋梗塞は予防可能?)、むしろ男性に多いのが特徴。ところが、現在、日本には1,000万人以上の骨粗鬆症患者がいると推定されていますが、その8割が女性と考えられています。つまり骨粗鬆症=女性のイメージなのです。なぜなら、女性ホルモンが骨量を保つ役割をしているので、閉経後の女性は、かなりの率で骨粗鬆症になるからなのです(60歳代では2人に1人、70歳以上になると7割とも)。もちろん男性も年齢が上がるにしたがって骨粗鬆症になりやすくなりますが、女性ほど顕著ではないのが特徴です。(骨粗鬆症について詳しくは自分の足では歩けない? 増える骨粗鬆症へどうぞ。)
骨粗鬆症の方が転倒した場合によく起こるのが大腿骨頚部骨折です。足の付け根(股関節)には大腿骨(太ももの骨)がありますが、ちょうど首のように細くなっている部分(頚部)があり、物理的に折れやすくなっています。骨が脆くなってくると、ちょっとした外力でそこが折れてしまうのです。
骨粗鬆症は女性に多いこともあり、大腿骨頚部骨折の発生率は男性対女性では1:3。なんと、女性が男性の約3倍にもなります。
次ページでは予防や、なってしまったらどうしたらいいの?というお話をご紹介。>>