●院長先生への質問
★不妊の原因と検査について
1)先生のところの患者さんで最も多い原因はなんですか?また最近の傾向はいかがですか?
傾向として男性不妊が増えており、約50%が男性不妊関連です。女性側の因子としては卵巣機能不全が多くこれらのケースの治療としてはタイミング法や排卵誘発法だけで妊娠するケースが多いのも傾向です。
2)先生のところで検査をされる場合、どのような検査を行われていますか?また、それはどれくらいの期間かかりますか? (検査の流れと期間)
検査としては下垂体―卵巣機能検査、黄体機能検査、卵管通過性検査(子宮卵管造影検査)、精液検査、ヒューナーテスト(註)、抗精子抗体検査などを調べます。検査は卵巣周期の排卵までの時期、排卵期、着床期の各時期におこないますから1周期で一通りの検査をおこなうことができます。
(註)
用語解説
3)最近、男性の原因が増えてきていると聞きますが、比率的にはいかがですか?
前述の通り、患者様の約半数は男性因子を伴っています。内容としては精子の数が少ない場合や運動率が悪い場合がありますが、その程度は様々です。しかし泌尿器科専門医の診察を受け精子の状態の改善をはかりながら多くの方はタイミング法や人工授精程度の治療で妊娠されています。すぐに顕微授精による治療を要するような極端に悪い人はそんなにいないものです。私どもの経験では運動精子が150万/mlくらいいれば人工授精で妊娠可能です。
4)検査を受ける時の気構えやアドバイスをお願い致します。
不妊の患者様は圧倒的に30歳代が多いのですが、この年齢は仕事など何かと忙しい年齢でもあります。女性が妊娠できる可能性がある時間は限られており時間との兼ね合いが非常に大切になると思います。私からのアドバイスは30歳代になって子供がほしいと思ったら早めの受診をお薦めいたします。
それから検査は最短でも1周期(28日)はかかるのですが、集中的にすれば次の周期には検査データーをもとにした治療予定が組めます。そのあたりの時間の配分なんかも考えておくとよいかもしれませんね。
卵管造影検査は痛みを伴うときがあります。私共は痛み止めを使いながら患者さんの顔を見ながらソフトに検査を進めています。(インタビューはまだまだ続きます♪)