昨年から数回、メールマガジンや学会報告で取り上げていた新薬「セトロタイド」がようやく発売になりました。関係者の方にお伺いするとこの薬剤が世に出てくるまでには色々、紆余曲折があったようです。
PCO
セトロタイド0.25mgの製剤写真です。

学会で多くの医療関係者の皆さんにセトロタイドのお話をお伺いしましたが、不妊専門医の先生方は新しい治療の選択肢が増えたということで期待されています。そこで本日はこのセトロタイドの情報をいち早く皆様にQ&A方式でお伝え致します。

セトロタイドの効能効果について

セトロタイドの効能効果は「調節卵巣刺激下における早発排卵防止」です。

その詳細を説明すると「現在、体外受精/胚移植を施行するにあたって、卵胞の発育を促進して受精可能な複数の成熟卵子を得るため、ヒト閉経期尿性ゴナドトロピン(hMG)等による卵巣刺激が行われるのですが、この過程で黄体形成ホルモン(LH)の急激な上昇(早発LHサージ)が起こると卵が成熟しなかったり、採卵前に排卵(早発排卵)されてしまうことがあります。それは体外受精/胚移植の施行に支障を来してしまいます。」これをセトロタイドは防止します。


セトロタイドの作用のしくみについて

セトロタイドは脳のホルモン分泌をコントロールする部分に直接作用して、排卵に関係するホルモンを抑える作用を抑えます。これによって、排卵をコントロールします。

 


これらの作用がなぜ、不妊治療に役立つのか?

体外受精の場合は薬で排卵誘発をコントロールするのですが、今まではうまくいかないケースもしばしば見られ、その理由として早く卵が排卵されてしまうことが多い状況があります。

患者さんにとって、せっかく一生懸命に排卵誘発をしていたのに早めに排卵してしまうことで、それまでの一周期の治療が無駄になります。セトロタイドはそういう無駄を少なくする効果があります。