PCO
ドクターは問診から診断、診察まで短い時間内に患者さんを診なければならないのです。
読者の方と話していたり、個人的に収集したアンケートから伝わってくるメッセージとして多いのが、「不妊専門クリニックの待ち時間が長い」ということと、「診察時間が短く、きちんと説明してもらえない」、そして「費用が高い」と言う不満です。

今回はこれらについての「なぜ」を解説していきます。

待ち時間が長いワケ・短いワケ

最近でこそ、不妊専門クリニックが増えてきたとはいえ、人気のあるクリニックでは2時間待ちは当たり前という状況です。これは医療機関としてはある程度は仕方がない部分があります。

業務のフローから考えると受付→問診→診察→検査→処置→会計と流れるのですが、この中の問診→診察→処置の部分でドクターの時間があるからです。基本的に不妊専門クリニックの場合、ドクターはだいたい1名。仮に患者さん1人に5分だとしても1時間でどんなに効率よく診療しても12人しか診れないということになります。でも5分はとても短いですよね……。

極端な話、午前中の診療3時間ではどんなに頑張っても36人しか診ることができないわけです。しかし、現実は違います。たぶん午前で50人、午後で50人というようなクリニックは結構あります。そうなると、診察時間を伸ばすか、短くせざるを得ないと言うことになります。

PCO
待ち時間が長いと言うのは本当に患者サイドとしては憂鬱な時間
しかし、不妊治療は時間をかけなければならない疾患の一つです。身体的なケアはもちろん、精神的なケアが重要だと考えられているからです。チーム医療で問診や処置、カウンセリングをナースや不妊カウンセラーに任せても、やはりドクターの部分は詰まってしまうというのがネックなのです。場合によっては1人30分話さなければならない場合などもあるので、どんどん患者さんが待たされることになるわけです。だから確実に時間がかかる初診は別の時間帯に取っているクリニックが増えてきました。

私が日本全国の不妊専門クリニックを取材して感じたことは、人気のあるドクターほど、患者さんとじっくり話しをしたいと思っているし、また出来るだけ患者さんにストレスを感じて欲しくないと思い、様々な工夫を行っています。しかし、それでもなかなかうまく患者さんの望むようにいかないので真剣に悩まれている現状があります。本当に実際のお話を聞いていると真面目でいい先生が多いのです。そして患者さんにクレームを言われて、ジレンマを感じているドクターが多いのも事実です。

よって、ドクターも日々悩みながらバランスを考えながら診療されているというのが現状だと言えます。

一方、不妊専門クリニックでもガラガラのところがあります。こういうところは逆に患者さんは行きたがらないのです。早く終るし、便利なものですが、やはり人というのはドクターの雰囲気の良いところ、実績のあるところ、結果の出せるところを望みますので、結局、2時間・3時間待ちのところに行くというわけです。

では、「結果が出せるし、待ち時間も少なく、じっくり診てくれるところがあるでしょうか?」という質問をする方がいらっしゃいます。

その答えは「新規クリニックを狙え」ということです。院長が病院などで実績を上げている方の場合、有望です。特に新規開業の時には患者さんも少ないので相当親身に治療をしてくれると思います。そういうところを運よく見つけることが出来れば、自分の望む時間や診察時間を受けられる可能性がぐんと上がるはずです。