胸痛があったら全部心筋梗塞?
もちろんその他の病気もあります
心筋梗塞の典型的なイメージとしては「冷や汗、呼吸困難を伴うような胸~腹部または左肩に放散する激烈な痛み」という感じですが、ご高齢の方や糖尿病の方ではあまり痛みを感じないこともあります。あとは、「胸全体が圧迫される感じ」「ぎゅーっとしめつけられるような感じ」「焼け付くような感じ」といった言われ方をすることが多いようです。
逆に15分以下の「ちくちく」「きりきり」するような場所が特定できるような痛みは心臓からくるものではない可能性が高いと思います。
心筋梗塞の原因は?
喫煙、肥満などでリスクがあがります
危険因子の数と心臓病の発生リスク~危険因子が増えると心臓病のリスクは30倍にも!(クリックすると画像が拡大されます) |
それではどうして血栓ができるのでしょうか?
どうも血管の内壁に微小な傷ができて、これを修復しようとして血栓ができるという説が有力です。発症する直前に過度のストレスや激務、睡眠不足がかさなっていることも多々見受けられるようです。
さらに、生活習慣病とのかかわりも最近では話題になっています。
「メタボリックシンドローム」ってご存知ですか?
別名「死の四重奏」ともいい、肥満がある上に高脂血症、高血圧、糖尿病の3つのうち2つ以上があると、なんと心臓病のリスクは30倍にも上るというものです(右上の図をご覧ください)。今、日本では推定患者数 約1千万人といわれています。その他、喫煙やストレスも心筋梗塞のリスクを上げるといわれています。
メタボリックシンドロームについて詳しくはメタボリックシンドロームって何?へどうぞ。
ちなみに男性のほうが女性よりも心筋梗塞になる確率が高いのですが、女性も年齢を経るにしたがって率があがります。
もし心筋梗塞になってしまったら、もちろん、とにかく早く病院に行くことです。その場合、救命処置が行われますが、同時にどうやって血栓を溶かすかが検討されます。発症して時間が短ければ(通常6時間)、ある程度効果があるといわれています。お薬で血栓を溶かしたり(血栓溶解療法)、脚の付け根の血管から風船(バルーン)を入れて閉塞した血管を広げる方法(PTCA)が行われます。
普段の生活習慣+過労やストレスが引き金になりますので、気をつけてくださいね。
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