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セラミックの歯が欠けた場合、修理はできるのか

【歯科医が解説】虫歯治療などで高価な白いセラミックで被せ物をした後、まれに白い部分が欠けたり、割れたりすることがあります。どこまでが修理可能な状態なのか、歯科医が詳しく解説します。

丸山 和弘

執筆者:丸山 和弘

歯科医 / 歯の健康ガイド

セラミックの欠け・割れはなぜ起こる?

セラミックが欠けた場合

セラミックが欠けた場合


前歯を白いセラミックで被せた後、特に硬いものを噛んだ覚えがないのに、ごくまれに白い部分が欠けたり、割れたりすることがあります。どうしてこのようなことが起こるのか? 修理は可能なのか? ガイドが解説します。
 

白い歯の構造とは……金属使用とオールセラミック

前歯や奥歯に被せてある白い被せ物は、構造別に大きく分けて2種類があります。
セラミックの歯が割れた
どちらの構造でも、欠けるのは主に白い部分が中心
  • 裏に金属、表は白いタイプ
    以前から最も多く使われているタイプです。薄い金属が歯の周囲を包むように被せあり、その金属の表側を中心に白い樹脂やセラミックなどで金属色が見えないようにしてある2重構造のタイプです。表面を覆う部分が樹脂タイプは、一般的には保険で使用され、セラミックタイプは保険が適用されません。
     
  • オールセラミックタイプ
    最近よく見られるようになったタイプです。保険は適用されません。金属などを一切使わず、白いセラミックのみで出来ているため、色がとても自然で、審美的には本物の歯に限りなく近い色合いが魅力です。前歯など目立つ部分によく使われています。

一般的には、どちらも耐久性は十分にあり、長期に渡り、機能や審美性を維持することが出来ます。ただしトラブルが起きた場合には、白い部分に集中的に起こり、剥がれたり、欠けたりすることがあります。

 

白い歯に起こるトラブルの原因

被せ物の白い部分に起こるトラブルの原因は、咬み合わせに問題がある場合がほとんどです。ごくまれですが、砂粒などを咬んでしまい、白い部分が欠けてしまうこともあります。

トラブルが起きやすいがどうか自分で確認する場合には、まず普通に顎を閉じて咬んだとき、上下の歯の全体が違和感なくきちんと咬めるか確認します。次に鏡を見ながら、下の顎を前方や左右に大きく動して咬むと、歯の先端同士が、1本または2本程度しかぶつからない場所があることがあります。

この場所が白い被せ物になっている場合、さらに歯ぎしりや咬み癖などがあると、強くぶつかる衝撃が蓄積され、折れたり、欠けたりし易くなります。
 

欠けたセラミックは修理可能か

セラミックが欠けたら直せるのか

セラミックが欠けたら直せるのか


構造の違いにより変わってきます。
  • 裏に金属、表は白いタイプ
    小さな欠けや割れであれば、一般的に修理は可能です。ただし白い部分が大きく外れたり欠けたりした場合は、修理では元の審美性を復元することが困難なことも多く、作り直しになることもあります。
     
  • オールセラミックタイプ
    割れて外れてしまったときは、基本的には修理は出来ません。ほとんどが作り直しになります。小さく欠けた場合に限って修理出来ることもあります。
修理は単純に欠けた部分だけを修復するだけでは、再び欠けてしまうことが多いため、欠けた原因となった、咬み合わせのぶつかり加減の調整も、同時に行なわれる事があります。

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