視力矯正・コンタクトレンズ・メガネ/コンタクトレンズの選び方・メリット・デメリット

長期間コンタクトレンズを使用している方は要注意 コンタクトレンズと角膜内皮障害(2ページ目)

角膜(目の黒目の部分)内側の内皮は角膜の透明性を保つために重要です。コンタクトレンズの不適切な使用による角膜内皮障害は失明の原因となります。

西園寺 克

執筆者:西園寺 克

医師 / 感染症・健康情報ガイド

【白内障手術でも角膜が大切です】

40~50代になると、老眼と白内障に誰でも悩まされることになります。老眼と違って、白内障の初期は自覚症状がありません。進行の程度に個人差はありますが、眼のレンズの水晶体が老化するという、誰にでも起きる老化現象です。通常、白内障の手術の前に、専用の器械で角膜内皮の密度を測定します。

その時、コンタクトレンズを長期にわたって不適切に使用をしていた方は、愕然とすることになります。最悪は、あなたの眼では手術が難しいといわれることになりかねません。一定数の角膜内皮の数(密度)がないと白内障の手術を安全に行うことができないからです。

【眼鏡をお洒落に使って角膜の老化を防ぎましょう】

角膜内皮の減少を防ぐ方法は、決して難しくはありません。眼鏡とコンタクトレンズを併用して、コンタクトレンズの装着時間を守ることです。眼鏡は美容上の理由で嫌がる人もいますが、最近の眼鏡はなかなかお洒落なものが増えています。眼鏡もお洒落の一部と割り切れば逆に楽しむことも可能です。強度近視のレンズが、いわゆる牛乳瓶の底みたいになったのは一昔前の話です。非球面レンズと呼ばれるレンズを使えば値段は高くなりますが、レンズをかなり薄くすることができます。

【角膜内皮検査は事前に眼科に打診してから】

長期間コンタクトレンズを使用している方で、角膜内皮の検査を受けようと決めた時は、事前に眼科に『角膜内皮の検査をしたい』と打診してみて下さい。角膜内皮検査のための専用の器械(スペキュラーマイクロスコープ)は、通常は白内障の手術の前後で使うので、手術を実施していないクリニックでは設置していないことが多いからです。もし、そのクリニックにない場合は、提携している検査可能な施設を紹介してくれるはずです。
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