19病院に搬送できず、妊婦さんが死亡
CT検査の準備では、スイッチを入れてから検査が可能になるまで約15分間もかかることがあります |
いずれにしても、同様の状況がみなさんのお孫さんが生まれるときに起こらないとは限りません。また、日本での脳出血の好発年齢は50~60代となっています。今回の50代からの健康法では、号外として脳出血の実際とご家庭でとることができる対処法についてご紹介します。
まずは脳出血の原因を知ってください
- 高血圧
- 先天性の血管奇形や動脈瘤破裂
- その他:外傷など
従って、一般的に脳出血の予防に最も大切なことは血圧のコントロールということになります。塩分制限だけでは血圧が下がらないことがありますが、日本人ではやはり塩分摂取過多も一因になっているようです。
■ 参考:脳出血の治療
脳出血によって脳がパンパンに腫れ上がる状態、いわゆる脳浮腫を起こしてしまうと、脳圧の上昇が原因となって脳ヘルニアという状態を生じることで生命の予後を左右します。このため最初に内科的治療として脳圧を下げ、呼吸や循環などの全身状態を管理します。その上で外科的に出血を止めることが必要となりますが、出血した部位によっては手術ができないことがあります。それは視床、橋(きょう)と呼ばれる部位です。これらの場所は脳の中でも脳幹部と呼ばれる生命の中枢が集まったところであるため、手術をすることは逆に命を縮めてしまいますので、仮に早期に脳出血が見つかったとしてもごく一部の例外を除いては手術ができないのです。
次のページではご自宅で脳出血が疑われた場合の対処法をご紹介します。