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ホントにカラダって「ゆがむ」の?

よく「カラダがゆがんでいると言われた」「背骨が曲がっているといわれた」と心配して、整形外科の外来にいらっしゃる方がいますが、そういう方の骨のレントゲンをとってみると大抵、正常範囲内のことが多いです。ほんとにカラダはゆがむのでしょうか?

山田 恵子

執筆者:山田 恵子

医師 / 女性の健康ガイド

最近、「カラダのゆがみをとる」という話、すごく多い気がしますが、ほんとにカラダってゆがむのでしょうか?今回は「カラダのゆがみ」について考えてみましょう。

カラダってゆがむの?

「カラダのゆがみをとる」とは、具体的にどういうこと?

「カラダのゆがみをとる」とは、具体的にどういうこと?

よく、「カラダがゆがんでいると言われた」「背骨が曲がっているといわれた」と心配して、整形外科の外来にいらっしゃる方がいますが、そういう方の骨のレントゲンをとってみると大抵、正常範囲内のことが多いのです。

つまり、自分の自覚として「カラダがゆがんでいる」と思う場合は、骨そのものの異常ではなく、骨を支えているもの(筋肉など)のバランスの不均衡なのではないかとガイドは思っています。

「なくて七癖」、人間にはいろいろなクセがあり、どうしても左右が全くおなじ状態になるということはありえません。(顔でも全く左右がおなじヒトはいないですよね)。その結果カラダのどこかに集中的に負担がかかってしまって「ゆがんだ」という感覚になると考えるのが自然だと思います。

「ゆがんでいる」と心配して病院にいらっしゃる方は大抵40歳くらいまでの若い方ですが、逆に自覚がない高齢の方の背骨のレントゲンは、ホントにかなり曲がっていることが多いものです。ただ、その状態で何十年も長いこと慣れていらっしゃるので「じぶんの背骨が曲がっている」と自覚されているヒトはあまり多くありません。そんなものです。

年齢を重ねるとだんだんゆがんでくる原因は、骨や筋肉の劣化=老化もあるでしょうし、上で触れたように、クセでカラダのバランスが悪くなって、筋肉に引っ張られて逆に骨がゆがんだりするのではないかと思っています。(注:この辺はガイドの私見です)

つまり、「ゆがみをとる」というのはこういった筋肉などのバランスを整えることであって、一瞬で「エイヤッ」と治せるものではないのではないかと考えています(すぐ戻ってしまうでしょうし)。逆に、つまり「ゆがまないためには」日常生活の注意が最も大切だと思っています。


正しい姿勢ってどんな姿勢?

正しい姿勢は、横から見た時に、耳、肩、腰椎の前、膝、くるぶしが、地面から垂直に、一直線にまっすぐ伸びたような姿勢です。この状態では、背骨のカーブは一番自然な位置に保たれ、骨盤は30度前に傾いた形になっています。

反りすぎも前かがみもどちらも体に負担がかかってしまいます。特に腹筋が弱かったり、太っておなかが出ていたりすると体重が前にかかり前傾姿勢になりがちです。

頭が上から糸で吊り下げられているようなイメージで背中を伸ばし、お尻の筋肉を引き締めるとともに、おなかを引っ込めます。そして肩の力を抜き、あごを引きます。膝は伸ばすようにしましょう。

>>次ページでは、快適な生活を送るために、自分のクセをチェックしましょう!>>

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