「疲労回復には甘いものや肉が効果的」はウソ?
毎日の食事で疲労を解消できると嬉しいですね
しかし、その判断は疲労を増大させる原因になる恐れがあるため注意が必要です。甘いものや食べ過ぎが招く、慢性疲労について解説します。
甘いものの食べ過ぎはNG! 血糖値やビタミン不足の原因にも
甘いものがやめられない? |
糖分がたくさん入った甘いものは、血糖値を急激に上げることが知られています。血糖値の上昇で集中力は上がるかもしれませんが、その作用は一時的。体は急激に上がった血糖値を下げるように働くため、血糖値が下がりすぎて低血糖の状態になり、体のだるさや集中力のなさ、無気力、いらいらなどを起こしてしまうのです。
体は甘いものを食べれば血糖値が上がって楽になることを知っているため、低血糖の状態になると、どんどん甘いものが欲しくなってしまいます。甘いもの好きの方は、この悪循環に陥っているのかもしれません。
さらに、ビタミン不足による疲労もあります。糖分や脂肪をエネルギーにする際に、ビタミンB群を使います。甘いものを摂り過ぎるとビタミンBがたくさん使用されるため不足し、疲労を感じやすくなってしまいます。
食べ過ぎ・飲み過ぎは疲労や体調不良の原因に?
宴会続きで風邪を引いてしまうことも! |
食べ過ぎのデメリットは諸説あり、民間療法的な考え方で、毒出し反応として発熱や風邪と同じ症状が出る、血液中に老廃物が溜まるためそこにウィルスがつきやすくなって風邪を引く、などと考えている方もいるようです。実際には、胃腸への負担が高まることが原因でしょう。胃腸は12時間以上という長い時間をかけて日々消化をしています。食べ過ぎや飲み過ぎは、そんないつも休みなく働いている胃腸にさらなる負担をかけてしまい、消化不良疲れの原因になってしまうのです。
食べ過ぎてだるいと感じる人は、次の食事の量を減らしてみても良いかもしれません。ただし、食事を抜いてもいいかもしれませんが、抜いた後の食事を食べ過ぎては意味がありませんので注意してください。疲労を回復する食材や食事のポイントについて詳しく知りたい方は、管理栄養士が解説する「疲れやすい人は食事で体質改善」や「管理栄養士が解説!疲労回復のための栄養学知識」をあわせてご覧下さい。