風邪予防で味方につけたい自然免疫力…抗菌蛋白質とは?
生体が作る抗菌蛋白質はウイルスに加えて細菌や真菌も退治します |
中でも注目されているのが、天然の抗菌物質の一つ、「抗菌蛋白質」と呼ばれるものです。免疫担当細胞の白血球が持っている蛋白質で、細菌や真菌、多くのウイルスと闘ってくれます。
この蛋白質は粘液中にもあるのです。風邪で鼻水が増加すると、抗菌蛋白質の量が増え、他のウイルスへの感染を防いでくれます。さらに鼻水だけでなくて、唾液中にもこの抗菌蛋白質はあります。唾液中の抗菌蛋白質を味方につければ、風邪を効率よく予防できる可能性があります。
風邪予防に試したいのど飴の効果とは?
のど飴は唾液を増やします! |
唾液中の抗菌蛋白質は、本来は虫歯予防のために役立っていると推定されていますが、風邪にも有効です。そこで、のど飴の出番です。のど飴というと、咳を押さえたいときや喉がいがらっぽいときになめる人が多いようですが、のど飴をなめることで唾液が増加するので、炎症が起きている喉を一定時間洗うことができます。これにより、唾液中の抗菌蛋白質が、喉で微生物を抑えてくれる効果も期待できるのです。
風邪に感染しやすいのは、通勤途中の混んだ車両、エレベーター、化粧室、仕切りのない会議室など。そんなときには、のど飴で、喉を防御してみてはいかがでしょうか? 会議中はエチケットの問題がありますが、食後なら虫歯予防のために、あめの変わりにガムを噛むのも効果的です。
のど飴の過剰摂取に注意! お腹を壊さないよう適度な量を
キシリトールのような糖アルコールは、摂り過ぎると消化器症状に問題が! |
便秘傾向の方の場合は、逆に便秘が解消される場合もありますが、便秘が根本的に治るわけではありません。のど飴を中止すると、また便秘傾向に戻ります。いずれにしても、どんなものでも度を越えた摂取は健康によくありません。
必要な場で適度に活用して、効果的な風邪予防に役立てるのがよいでしょう。