発芽玄米とは、玄米を一定温度の水につけ、胚芽を0.5mm~1mmほど発芽させたものです。日本で精米の技術が未発達だった頃は、玄米を食べる前に水につけて柔らかくして食べていたと言われているので、昔の日本人も発芽玄米を食べていたのかもしれません。
玄米は食物繊維、ミネラル、ビタミンなどが豊富ですが、外皮がかたく、せっかくの栄養素が吸収されにくいのが難点。発芽玄米は、発芽により外皮が柔らかくなるので消化吸収がよくなります。
また、特に今注目されているのが、ギャバ(γ-アミノ酪酸)が豊富なことです。信州大学農学部の茅原紘教授は、ギャバには若返りや生活習慣病、ぼけの予防・改善のほか、ガン予防などの働きがあり、この発芽玄米には白米の10倍、玄米の2倍も含まれていると報告しています。さらに生活習慣病の原因となる活性酸素を抑制するイノシトール、フェルラ酸などの抗酸化成分も豊富です。特に最近の研究では、アルツハイマー型痴呆症の原因のひとつと言われる脳内の酵素「プロリルエンドペプチダーゼ」(PEP)の阻害物質が含まれていることも発見されました。
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玄米から発芽させる「発芽玄米器」なども市販されていますが、ご家庭でも、発芽玄米を作ることは、手軽にできるようです。作ってみたい方は、こちらをご参考に。
*ここで紹介した野菜や玄米の新芽がさまざまな栄養を含んでいるからと言って、「芽」ならなんでもOkというわけではありません。じゃがいもの芽にはソラニンという毒性物質が含まれていますので、気をつけてください。
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