HTML5を使うメリット
1. 新しい標準主なブラウザはどれもHTML5への対応をどんどん進めています。HTML5は、間違いなく「これからのウェブページを作る標準」になります。
2. ブラウザ間の違いを低減
HTML5ではブラウザの動作についても定義されているため、HTML5に準拠したブラウザ間であれば、描画や動作の差異が小さくなることが期待できます。また、古いブラウザで閲覧された場合の互換性も考慮されていますので、安心して活用できます。
3. 便利な機能がたくさん!
何より、HTML5で改善・追加された便利な機能がたくさんある点が大きなメリットです。先ほど例示した新機能以外にもたくさんの改善点・追加機能があります。それらを活用することで、もっと使いやすく実用的なウェブページが作れます。
※見た目の問題だけではない
見た目に直接関係しない部分の仕様も改善されており、コンテンツに対して適切に意味を付加できるようになっています。その点は、検索エンジンなどのような「人間以外の閲覧者」に対しても適切に意味を伝えることに役立ちます。また、モバイル端末や音声ブラウザなど、(一般のPC用ブラウザ以外の)様々な機器でもうまく閲覧できるようにすることに役立ちます。
これからの標準は、HTML5
HTML5はブラウザ側の実装が完全ではありませんし、そもそもHTML5の仕様自体も確定はしていません。しかし、HTML5が今後のウェブ製作の標準になることは間違いありませんし、代表的なブラウザがHTML5への対応度を高めていくことも間違いありません。ブラウザの進化に合わせて、HTML5の便利な部分・興味のある部分を中心に、少しずつ試してみることをお勧めいたします。
HTML5は、難しくない!
最後に特に強調しておきたいのは「HTML5は難しくない」ということです。確かに追加された仕様はたくさんあります。しかし、最初からそれらを全て使う必要はありません。便利な追加機能のうち、興味のある部分だけを使えば良いのです。「HTML4」の後に登場した「XHTML」では、「こう書かねばならない」といった規則が多く、覚えるのが大変だったというイメージがあるかも知れません。しかし、HTML5ではよりシンプルに書けるようになっていますし、HTML4・XHTML双方の従来の書き方が使えます(例えば、改行は <br> と書いても <br /> と書いても構いません)。
つまり、基本的な書き方を覚え直す必要はないということです。新しく覚えなければならないことも、ほとんどありません。もちろん追加された便利な要素については覚えた方が便利ですが、覚えなくても(使わなくても)HTML5は書けます。
「なんだか難しそうだ」とは思わずに、まずは興味のある部分だけでも使ってみることをお勧めいたします。
今、HTML5を使う際の注意
HTML5の仕様はまだ確定していませんし、ブラウザの対応も完全ではありません。今回ご紹介する機能に関しても、ブラウザによって対応の度合いが異なります。お使いのブラウザで、すべてを閲覧できるとは限りませんのでご注意下さい。今すぐHTML5を活用する場合には、「対応していないブラウザへの配慮」を忘れないようにして下さい(配慮した書き方ができるようになっています)。
※今回ご紹介した内容は、Internet Explorer8(IE8)ではすべて非対応です。現在開発中のIE9では、ある程度は対応されるでしょう。
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