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「10人に2人が生涯独身時代」に必要なお金の準備!(2ページ目)

30代の10人に2人以上は生涯独身のまま過ごす可能性があります。そのときマネープランとしては何を考えればいいでしょう?現役時代、ゼイタクしすぎると老後は悲惨なことになる?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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独身の場合、かからないコストとしては「子にかかる費用」があります。結婚して子が生まれれば、社会人になるまで育てるコストがかかります。これは家計の約2割くらいになる負担を20年ほど続けなければならない大きな負担です。学費だけでも1000万円にはなりますし、衣食住、お小遣いその他もろもろを合計すると2000万円にはなる費用だと思います。(毎月の諸費用は子のためだけに捻出しているわけではないので厳密な積算は困難ですが)

また考えなくていい費用としては「相続」もあります。親になると「子に残す財産」ということを考えるようになりますが、独身であればそうした意識はせず、自分ひとりが生き抜くだけのやりくりをすればいいということになるからです。例えば、家を残すとなると数千万円の財産は自分の老後のやりくりに使えないわけですから、自由なお金は大きく減ってしまいます。独身者なら、家を完全に売り払って、死ぬまで介護サービスつきの老人ホームに住むようなことができるわけです。

こうした費用がかからない独身者は、ファミリー世帯と比べて数千万円のアドバンテージがあるといえます。仮に「養育費や学費:2000万円」「子に残す家や財産:3000万円」とすれば5000万円の余力を自分の将来にために活用できる余地があるわけです。これをムダにせず、しっかり活かしていくことが肝心なのです。

独身者が必ず考えるお金のポイントはここ!

しかし、独身者が安心することはできません。なぜなら独身者が備えるべきコストはファミリー世帯が備えるコストより高く見積もる必要があるからです。

第1に「割高な日常生活費の確保」を考えることです。2人暮らしと比べ、1人暮らしのほうが部屋代や光熱費で割高なことはもちろん、「独身貴族」的に生活水準が高いこともファミリー世帯と比べて不利になります。
夫婦で25万円で年金生活できる世帯はありますが、独身者は「1人で25万円でも足らない!」となったりします。
これはつまり、準備額を多めに考えていく必要があることを意味しています。毎月の公的年金で8万円不足するなら(1人がもらえる年金額は夫婦合計より少ないため)、20年で約2000万円の準備が必要なことを意味します。
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