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~読者からの質問メールにこたえて(1) 仕事の途中でギャラ交渉?(2ページ目)

「一度受注した仕事。確実にこなしていけば途中でギャラ交渉は出来るの?」との質問メールに美縞がこたえます。

執筆者:美縞 ゆみ子

●クライアントといえども、お互い「人間」だ

仕事の途中でありながら、文書化した契約書がないとの理由でSOHOワーカー側からギャラのアップを交渉したらクライアントはどう感じるでしょうか? 

逆の事態を考えてみましょう。仕事の途中でクライアントが「この前は○○万円といったけれど、△△万円にマケテもらえないか?」と言い出したらどうですか? いっぺんで仕事への意欲がなくなってしまいますよね。(このような事態は容易に考えられるので、ギャラの値切りは大抵仕事が終わった後にされます。これはこれで非常に不快なことですが)。

それと同じで、仕事の途中でギャラの交渉をされると、クライアントとしても良い気持ちはしないでしょう。先にも延べましたように、依頼時に自分の能力と仕事内容を吟味した上で引き受けたのなら、話を覆すのはルール違反です。SOHOスタイルとはいえ、所詮人間同士なのですから、相手の心情を思いやることも大切です。

●自分にふさわしい仕事を選ぶ

会社員と違い、SOHOは仕事単位でギャラが異なります。つまり仕事の数だけギャラ交渉の場はあるわけです。その都度自分に見合ったギャラの設定が出来ることが、SOHOワーカーとしての「能力」でもあるわけです。

SOHOワーカーとクライアントが、どういった位置関係を保てるかは、長く仕事をしていく中で非常に重要なポイントです。

もしクライアントが“依頼主サマ”でSOHOワーカーが“下請け業者”では、無理な注文やギャラの値切りにSOHOワーカーが泣きをみる事態が考えられます。逆に特殊技術を持ったSOHOワーカーが我がままを通してクライアントを泣かせる(例えばライターが思いっきり締め切りを守らないとか)こともあります。どちらのケースでも、お互いがお互いの人間性に嫌気がさしてしまい、次なるビジネスへと進展していかないでしょう。

私はSOHOワーカーとクライアントとの間は、『ビジネスパートナー』という関係がベストだと思っています。互いが仲間意識を持てば、どうすれば気持ち良く仕事を進められるかといった配慮が出来るはず。「お金の話」は、誰だって口に出しづらいもの。だからこそ仕事に入ってからではなく、仕事に掛かる前にキッチリ解決しておく必要があるのです。

ギャラも大切だけれど、より良い人間関係を保っていくことも、SOHOで仕事をしていくためには大切にしていきたいことですね。
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