今や「インターネット上に無い情報」はナイと言われるほど、多くの情報が行き交っています。専門用語が分からなくても、検索サイトを駆使すれば、たちどころに詳細を知ることが出来ます。もしインターネットが存在しなければ、図書館や書店に出かけて専門書などを紐解くか、わざわざ専門家に訊ねなくてはなりません。家庭や職場にインターネットに接続したパソコンがありさえすれば、そんな手間が必要ないなんて良い時代になったものです。

●情報の信憑性を疑ったことはありますか?

1997年、天文学者クリフォード・ストール氏が書いた『インターネットはからっぽの洞窟』という本が話題になりました。インターネットが爆発的なブームを迎えようとしていたとき、著者はあえてインターネットの信憑性にスポットをあて、ユーザーに警鐘を鳴らしたのです。いわくユーザーは「コンピュータ画面に表示されるものを内容の吟味もせずに無条件に受け入れている」。

この指摘にハッとしている人はいませんか? インターネット上の情報は取り出すのは簡単ですが、「どこに信憑性があるか?」と問われれば明確に回答できない人が多いのではないでしょうか。

●インターネットの情報は参考程度に留める

Webサイトは誰でも閲覧できると同時に、誰でも公開できます。そこにチェック機能はありませんので、正しいものであれ誤ったものであれ、全てウエルカムの状態です。テレビや新聞のように、公開前に編集者がいて、内容を確認しているわけではないのです。インターネットで得た情報は鵜呑みにしてはなりません。ユーザーの常識として、その情報がどれくらい信頼できるモノか、最低限のチェックが必要なのです。

仮に専門用語の意味程度のことでしたら、情報をアップしているサイトが大手企業が公開しているか、それとも個人であるのか。また個人であるなら、その道のプロフェッショナルかアマチュアなのかで情報の信頼度を推し量ることくらいはすべきです。

それに情報が掲示された日付のチェックも出来れば行います。たとえば税金関係の情報が詳しく述べられていても、アップされた時期が古いままでは危険です。もし税制改正がなされていれば、その情報は正しくありません。

検索サイトを有効に使い、おなじ情報を扱っているサイトを複数見つけだして内容を突き合わせてみるのも良いでしょう。しかしそれでも信憑性は万全とは言えません。インターネット上にある情報は取り出しやすいけれど、品質・鮮度については保証がないのです。どの情報を信用するかは、その人自身の問題。ここでは“インターネット上の情報は参考程度に留めて、やはり書物や専門家に尋ねて確認する方が無難である”と言っておきましょう。

*『インターネットはからっぽの洞窟』クリフォード・ストール著/倉骨彰訳(草思社)

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