大学によって就職活動の時期は違う!(その2)
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最初の遅れは、ずるずると後半にも響くよ。 |
※前頁同様、参照するグラフの出典はすべて労働政策研究・研修機構の報告書
「大学生と就職」である。調査時期は2005年10~11月。調査対象の大学は全国276校(医学部・歯学部・看護学部を除く)。いずれのグラフも設置者と入学難易度により類型化されている(偏差値は代々木ゼミナールの主に社会科学系の偏差値ランキングに基づく)。
- ◆:国立1(旧帝大など高難易度大学)・私立A(偏差値57以上)
- ■:国立2(地方国立大学)・公立
- △:私立B(偏差値46~56)
- ○:私立C(偏差値45以下)
5.はじめての企業説明会
2月に集中している。ここでも国立1・私立Aが先行し、2月に国立2・公立と私立Bがぐんと数を伸ばし、私立Cは遅れをとっている。就職サイトへの登録及びエントリーの時期にほぼ比例していると言える。企業説明会やセミナーに参加しなければ、その企業を理解することもできないし、中にはエントリーシートを提出できない、すなわち受験ができない場合もある。もちろん試験最優先であるが、4月の本番のためにも特に2月の企業説明会・セミナーへの参加は必須と考えるべきだ。
6.はじめてのエントリーシート提出
これも2月に集中している。恋愛にたとえるなら、企業説明会が合コンで、エントリーシート提出が交際申し込み。当然企業説明会の参加と時期はリンクし、私立Cと国立1・私立Aの差もリンクしている。
7.はじめての人事面接
2~4月に集中している。
経団連からの倫理憲章では「卒業・修了学年に達しない学生に対して、面接など実質的な選考活動を行うことは厳に慎む」となっているが、経団連に所属していない企業、もしくはリクルーターを使った水面下の面接は早くから始まっていることが伺える。当然、エントリーシート提出をしなければ面接には行けない(リクルーター採用を除く)。よって当然、私立Cは国立1・私立Aに比べ4月時点で半分近くしか面接は受けていない。
8.はじめての内定
4月に集中する。いろんなアクションが遅れてしまっている私立Cの4月下旬時点の内定率は13.5%、逆に国立1・私立Aはすでに50.2%と半数が内定を取っている。7月下旬には私立Cはやっと半分(49.3%)であり、国立1・私立Aは84.0%となっている。
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活動のペースを有名大学に合わせれば何とかなるわけではないことを学ぶ!